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パレスチナのガザ地区の現地報告②         ネット虫

2009年01月04日 20時19分04秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
★グループメールの仲間京都の岡氏からパレスチナのガザに住むアブデルワーヘド 教授の「ガザ報告」が届けられました。紹介します。 (ネット虫)

ガザのアル=アズハル大学の英文科教授、アブデルワーヘド教授のメールを転送します。 (京都の岡)
 
****** 転送・転載歓迎 ***********************

 
★2008年12月30日6:27PM(現地時間)
 
2008年12月30日、ガザは5分間で20基のミサイルによる爆撃。同夜、ほかにも20ヶ所が攻撃される!

パルテル〔パレスチナの電話会社〕の録音メッセージが、パレスチナの外から有線および携帯電話にかかってくるパレスチナ人市民に対する脅迫電話に注意するよう警告している!分からないが外部の誰かが私に電話をかけようとしていた。だが携帯は電気がないため使用不能で、発電機を作動させるのは、外界に発信するためだ。
さまざまな無人機が私たちの頭上から立ち去る気配はない。今まさに、付近のどこかが攻撃された。爆撃が膨大な回数に及ぶため、どこに着弾したか、もはや見分けることができない。ガザ市内だけでこの状態だ。ほかの地域も言うまでもない。
地元メディアのニュースによれば、イスラエルの地対地ミサイルがブレイジュ難民キャンプに、また砲弾が何発かハーン・ユーニス東部に撃ち込まれたという。ガザ・ワーディ東部では(ガザ・ワーディは小さな村だ)、民家が1軒、空爆された。爆発で2人が亡くなり、ほかは負傷!公式の死者数は390に達し、負傷者は約1800人、子どもをはじめ膨大な数の民間人が含まれている!
アル=カッサーム旅団が今、記者会見で新たな闘いの誓いを立てている。イスラエル航空機および無人機が空で広範囲にわたり活動しているにもかかわらず、彼らは150発のロケット弾を発射したという。ハッピー・ニュー・イヤー!
 
★2008年12月30日 8:59PM
 
今晩の猛爆撃がたった今始まった。民家や政府関連の場所が狙われている。
またもテル・エル=ハワが狙われている!ベイト・ラヒア、ジャバリーヤ村、ハーン・ユーニス、ラファにも攻撃。イスラエルはラファ国境地帯のトンネル200本を破壊と発表した。
ある男性は攻撃のひとつに巻き込まれ、まる1日行方不明となり、家族は3日間、喪に服した。今日、その男性がシファー病院の集中治療室で存命中であることが判明した。スドゥキ・ハンマードだ!
これ以上、新たな攻撃の波について伝えることができない。民家一軒が今まさに燃えている!なんということだ!
 
★2008年12月31日 8:29AM(現地時間)
 
ガザ地区では何時間も雨が降り続いている。この新たな状況を受けて、イスラエルの無人機、無人飛行機およびヘリコプターが空から姿を消した。だが、イスラエルの戦車および大砲から何回にもわたって砲撃がある!とはいえ、睡眠を中断されずに何時間か眠ることができた!子どもたちは緊張と恐怖と不安からわずかながら解放された。ガザは見捨てられた街のようだ!
 
民間人も多数、殺されているがゆえのイスラエルに対する非難であるなら、民間人でない者たち、戦闘員とされる者たち(=ハマース・メンバー)とは何者なのか。
 
2002年、西岸への侵攻においても、占領下のパレスチナ人が銃をとって武力による抵抗をせざるを得ない状況を造り出しておいて、彼らを「テロリスト」と名指すことで、攻撃の正当性を得る。
 
同じように、封鎖され、産業のインフラがことごとく破壊され、生計を立てる手段は唯一、ハマースに加わることだけというようなガザで、日々の糧を得るために、ハマースを支持した若者たち。
民間人と戦闘員のあいだの境界線も限りなく曖昧です。
 
************
 
★ガザ攻撃はハマースに対してではない、全パレスチナ人に対する攻撃だ
 
日曜午後3時19分。ミサイルが向かってくる音が電話越しにも聞こえる。続いてもう一発。脅えた子どもたちの叫びがそれに重なる。ガザ市テル・アル=ハワー地区。高層アパートがひしめく。どのビルにも何十人という子どもたちが、そしてどのブロックにも何百人という子どもたちがいる。
 
子どもたちの父親であるBは、近所の家から煙が上がっていると言って電話を切る。1時間後、2軒のアパートがやられたと彼は言う。1軒は無人だった。誰が住んでいるか彼は知らない。もう1軒は、負傷者が出たが、ロケット弾の発射を担当するメンバーの家だ。だが、幹部や重要人物というわけではない。
日曜日正午、イスラエル空軍がガザのナショナル・セキュリティ・サービスの一群の建物を爆撃した。ガザ市の中央刑務所もそこにある。3人の被収容者が殺された。うち2人はファタハのメンバーと思われる。3人目はイスラエルに協力した廉で服役していた。ハマースはガザ地区にある他の刑務所の大半から被収容者たちを避難させていたが、この監獄は安全だと思ったのだ。
 
日曜日午前零時、Sは電話の音に起こされた。「どっちみち眠っていたわけじゃないんだ」と彼は言った。「受話器をとると、アラビア語の録音が聞こえた。『武器弾薬を自宅に置いている者は誰であれ、家を爆撃することを警告する』と」。
 
近所に住むある家庭は家族3人を殺された。3人とも20代の若者だった。彼らの誰ひとり武器や弾薬など持ってはいなかった。彼らがただ通りを歩いていたところ、イスラエル空軍が通りすがりの車を爆撃したのだ。別の隣人は16歳の娘を亡くした。その姉は重傷を負った。イスラエル空軍が、パレスチナ自治政府の予防安全保障サービスがかつて使っていた建物を爆撃したのだが、それは彼女たちの学校のすぐ隣だった。
 
Sは、ガザの市警本部近くに事務所を構える友人を訪ねたとき、土曜日の爆撃の一部がもたらした結果を目にした。その攻撃で殺された一人はハサン・アブー・シュナブ、元ハマース幹部のイスマーイール・アブー・シュナブの長男だった。
イスラエルが5年前暗殺した老アブー・シュナブは、2国家による解決に賛意を表明した最初のハマース政治家の一人だった。ハサンは、地元の大学に職員として勤めながら、警察のバンドで演奏するのが趣味だった。土曜日、爆弾が直撃したとき、彼は警察官の卒業式で演奏しているところだった。
 
「70人の警官が殺された。全員、ハマースのメンバーじゃない」とSは言った。Sは反ハマースだ。「ハマースを支持していた者たちにしても、職を、給料を求める若者たちだった。彼らは生きたかったんだ。だが、そのために彼らは死んでしまった。一撃で70人。この攻撃はハマースに対してじゃない。われわれ全員、パレスチナ人全体に対する攻撃だ。自分の同胞が、そして自分の郷土がこんなやり方で破壊されてもいいと思うパレスチナ人など一人もいやしない。」 
 
★嘆きと悲しみと死と2009年元日のガザ
 
2009年1月1日 6:34PM2009年元日のガザはどのような姿か?
 
死がガザを覆い尽くしている。嘆きと悲しみが2009年という新年の挨拶
なのだ。
 
血と大量の死体の匂いがする! 毎分のように悪い知らせが新たに届く。
 
爆発音、爆撃、ミサイルの飛来音、崩壊、荒廃、イスラエルの無人機、アパッチヘリその他の軍用ヘリ、F16型戦闘機、足元を揺るがす大地。
 
破壊の跡がいたるところに。死体、千切れた四肢、泣き叫ぶ子ども、幼子や夫を探し求める母親。
 
どこに行けばいいのか、どこに隠れればいいのか、誰にも分からない!
 
イスラエルの攻撃のもとでは、安全な天国などどこにもありはしない。
 
市民社会の施設さえ標的にされた。法務省、教育省、文化省が破壊された!
 
モスクも手ひどくやられた。うち6つは過去のものになってしまった。
 
これらモスク周辺の何十という家も蹂躙され、粉砕された。
 
人々は死に、また傷ついた。今日、2009年1月1日までに、攻撃で2000人以上が負傷し、420人以上が殺された。この数字には50人を上回る子どもたちが含まれている。
 
今日、ガザ市だけで、20回以上の空襲が実行された!最後の攻撃で、ジャバリーヤ難民キャンプの4階建ての建物が破壊され、少なくとも15人が殺された!
このメッセージを書いているさなかにも、ガザ市北部、シェイフ・ラドワーンで5階建ての建物が数分前、イスラエルの軍用機によって粉々に破壊されている!
 
爆撃についてこれ以上、書き続けることができない、たった今、3回目の大爆発が起こった!
 
 
★ガザが再び燃えている
 
2009年1月1日10:45PM
 
法務省(新築)、教育省(新築)、囚人問題省、立法評議会(新築)、両替所3軒、モスク3つ、民家3軒、移動中の車2台、そしてその他の建物も、空と海から、二度、三度と攻撃された。古い地元の石鹸工場も今朝、攻撃された。
無人機とF16が何機か今まさに空を飛行中だ。朝には20機もの航空機が空にあった。昨夜、ガザの人間は1分たりとも眠れなかった!
 
イスラーム大学のイスラーム研究の教授でハマースの指導者であるニザール・ライヤーン博士が今日、殺された。F16がジャバリーヤ難民キャンプ中央部にある彼の4階建ての自宅を爆撃したのだ。彼の4人の妻たちと9人の子どもたちもいっしょに殺された。これまでの捜索で彼の家族14人が瓦礫の下敷きとなっていることが判明している。同地区の住居多数が大きな被害を受けている。
 
いくつかは人間が暮らせる状態ではなくなってしまった。
 
ライヤーン博士は前にイスラエルが侵入したとき、戦闘で息子二人を亡くしていた!
 
あらゆる形で、毎分のように、ガザが再び燃えている。
 
★真夜中のガザ2009年1月2日 1:41AM
 
完全な暗闇だ。ガザ市内の80%以上がすっかり闇に覆われている。
 
この暗闇のなかでは自分の指さえ見えない!
 
一方、家の外では、無人機が頭上で唸り、軍用ヘリが空を徘徊している。
 
家のなかに目を戻せば、子どもたちは就寝時間になっても床につきたがらない!
 
悪夢や爆撃、爆発を恐れているのだ。当然のことだ!

ルーティンとなった航空機の音が6日以上にわたり昼夜を問わず続いていたが、それが突然、消えた。・・・爆発音。・・・継続する爆発音。
・・・一連の爆発。・・・ほかにも身の毛のよだつ爆発が複数。・・・爆風・・・遠くで燃え盛る炎。
 
・・・子どもたちがベッドから飛び上がる。恐がって・・・震え上がって・・・不安そうに・・・どうしたらよいか分からずに!どこかに身を隠したい、でも、行くところなどないのだ。
 
 まるでマットレスの下で爆発音がしているみたい、どうしたらいいの?と再び訊ねる。ただ待つしかないんだ!だが、どうしたら子どもに待つことを納得させられるだろう?しかも、何を待つというのだ? 今度は、救急車と消防車のサイレンが聞こえてくる。それでようやく我にかえる。自分がガザにいて、小さな発電機を動かして2009年新年に世界に向けてメッセージを書いているのだということに。
 
 
★ まる24時間、メールがなかったので、心配していましたが、今日、夕方、
メールが来ました。 
同教授はこれまで自家発電機で世界に発信し続けてきましたが、いよいよ
ディーゼル燃料も尽きかけています。 (岡)


*********転載・転送歓迎**********

私は無事です
2009年1月3日 10:29AM

今のところ私は無事だ。しかし、私の住む地区に対する空襲はこの10分間で9回、最悪の事態となることを誰もが予期している! 午前3時から4時のあいだに、ガザ市内の複数の目標に対して10回の空襲があった。イスラエルの軍艦からの砲撃もあった。地元の漁船10隻以上がその場で炎上した! 午後、イスラエルのラジオが、攻撃目標になっているガザ地区の36カ所を発表。ガザ市東部の南北を結ぶ橋もあったし、ラファのガザ空港もあった。事態は悪化の一途をたどっている。今にも地上攻撃が始まりそうだ!

もう電気も水もない。ディーゼル〔発電機の燃料〕も尽きかけている。外出もままならない。攻撃初日からずっと家にいる(今日で8日間。いつまで続くのだ!)神の祝福がみなさんすべてにありますよう。

いつまで世界に「ガザ報告」が届けられるだろう。                                                    アブデルワーヘド教授ガザ・アル=アズハル大学教養・人文学部英語学科-----


 
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会心のガンバ優勝が日本サッカーを変える  文科系

2009年01月04日 08時08分37秒 | スポーツ
天皇杯にガンバ大阪が優勝した。3日の決勝戦新聞記事を待って総括的なことを書きたいと思っていたので、3日夜現在この投稿を書いており、4日付で投稿するつもりだ。

まず、毎日新聞にある限りの関係者の証言。最も鮮烈なのは柏・菅沼選手。
「1位と2位の間にこんなに差があるなんて」
次に、これを支持する内容になった石崎柏監督の言葉。
「90分で勝負をつけたかった。延長に入ってから、力の差が出てしまった」
次いで、観戦していたオシム前代表監督によるガンバ称賛の辞。
「ガンバのスタイルの勝利だ。私が日本に来たときから同じスタイルを貫いている。日本人は外国人のまねをするが、ガンバをまねて、いいチームを作ってはどうか」
ガンバ・加地選手の自信に満ちたこんな証言もあった。
「悪い時間帯を自分たちで把握できている」

これらの言葉をより所にしつつゲーム経過を振り返るなら、このゲームが非常に明確に見えてくるだろう。
前半の柏は豊富な運動量で高い位置からプレスをかけて、オーバーペース気味に飛ばした。後半早々にフランサ、李と、2人の点取り屋を投入し、早くも66分には最後の交代枠までを使い切っている。石崎監督が述べたように、なんとしても90分で決着できなければ負けと、そんな特攻作戦だったのだろう。なんせ、対するガンバの方には、90分間では1人の交代もないのだから。言い換えれば、それだけガンバに余裕があったということではないか。
柏が全ての有り金をはたいてはみたが、楽々いなされたというところ。延長戦1対0という結果よりも遙かに大きな余裕がガンバにあったのだと思う。先の菅沼と加地の証言がそれを証明している。
これでは全く事態が逆ではないか。ガンバは疲れ切っていたはずなのである。12月にはきついゲームばかりを6つもやっているのだから。18日に善戦したマンチェスター・ユナイテッド戦を頂点とした、クラブ・ワールドカップ戦が三つ。天皇杯が準々決勝グランパス戦と準決勝横浜戦などだ。こういうチームが「120分延長戦覚悟の選手交代作戦」? むしろ、グランパス戦のような「速攻で前半決着、あとは逃げ切り」が普通ではないか? 「何たる奇策!」「なんたる余裕!」「なんたる選手の走力などへの信頼!!」

さて、これまでここで再三述べてきたように、クラブ・ワールドカップでガンバは一皮もふた皮もむけたのだと思う。抜けるところでは手を抜いて、攻守の要所だけを押さえるというように。それが加地の先の証言に示されているのだと思う。
前半は「いくら攻めさせてもゴールは割らせない」とばかりに、全員が省力して要領よく走って良いポジションを求め、最後の要所での組織的守備には死力を尽くすというように。後半は遠藤が2列目からボランチに下がり、攻撃の口火を切り始めた。後半の90分まで柏は本当に良く守ったと思う。
先のオシムの言葉のように、彼のこんな戦術要諦が全て実行されていたということであろう。
①攻守に良いスペースへ合理的に走り続け、ボールにはもっと走らせる 
②敵ゴール前の肝心なときにはなるべく多数が詰めて、スペースに走り込み、連動しあって得点にする。
③敵のシュート時など、味方ゴール前の危険時には死力を尽くしてできることすべてをおこなう。シューターに半歩でも詰める。足半分でもつま先でも良いからシュートコースに出す。ゴール口近くの者はその端っこにでも詰めていく。

日本にとってなんと頼もしいチームが生まれたものだろう。

最後に、この間の友人との交換メールをご紹介させていただくので、ご笑覧願いたい。
友人【 それにしても先日の天皇杯、まさに死闘でした、全体にはガンバがはじめから押していたので、これはいつ点がはいるかな、と見ていたのですが、防戦一方の柏DFもさるもの、う~んこれはPKだと分からんぞと考えはじめた矢先播戸の得点、執拗な気持ちあふれるシュートでしたね、厳つい顔のイメージと裏腹にあまり決めないFW(アシストは多い)でしたが連戦につぐ連戦に彼も変わったのですね。ともあれ両軍とも遠藤や橋本のようなベテラン以外に(もちろん名古屋も)若手が育ってきているな!と思わせるプレーが随所に光り、これは今後のサッカーが楽しみです、ではまた。】

僕 【 僕も今年は非常に楽しみです。ガンバ、大分、そして名古屋。個性的なチームが現れたものです。これらが引っ張って、リーグ全体が激変する時期だと思います。激変の全体的なテーマは「組織的攻守に手を抜く時と、集中する時の区別」、「その集中時の組織的爆発力・粘り」ではないでしょうか。戦略眼の優れたリーダーが要りますね。】
コメント (2)
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