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暴力政権、例二つ  文科系

2015年06月09日 20時29分34秒 | Weblog
 今日の中日新聞夕刊にもこんな記事が二つあったので、全国に拡散したい。二つとも、表記のように「暴力政権、面目躍如」というところ。

 一つはこれ『政治的アート展示問題 狭まる「表現の自由」』。
 昨年2月に東京都美術館である政治的アートが撤去や手直しを求められて、アート作品自身の一部張り紙を剥がさざるを得なくなった問題。今年は同じような作品が認められたので、違いは何かと問うたところ、前回は「現政権とその政策を具体的に批判していたので館の要綱に抵触する」と答えたようだ。
 さて、今年のことだが、去年と同じ作品をドイツのベルリンで、あるNPOが展示したという。「こんな作品が日本では展示要綱違反?」と、大騒ぎになったようだ。
 長野だったかの文芸作品無断不掲載とか、この政権になってからのこういう事件はかなり酷い。第一次安倍内閣がNHKにこっそりイチャモンをつけたのも、今では有名な話。文教族が多い安倍の属する森派が、都道府県の教育委員会を文科省の上意下達でどんどん締め付け強化してきたのだと推察してきた。
 教育の政府からの独立性こそ、戦後新生日本の象徴だったはずだ。この教育委員会の独立性も今や、自治体首長の介入強化によって骨抜きにされようとしている。
 国の将来を左右する教育を短期視点で上意下達体制に変える戦前型暴力政権に近づいていると言える。そういえば、大学の人文科学系、社会科学系を縮小しようとの動きもあるし、大学に日の丸を掲げさせようとも策動しているようだ。ただでさえ人文科学系が弱く、社会科学系はノーベル賞ゼロなのに、この上弱くなったらどうなるのだろう。数十年後に禍根を残すような後悔を招く近視眼的にねじ曲がった仕打ちである。

 もう一つは、こんな見出しの記事だ。
『「学者の言うとおりで平和が保てたか」 高村氏「違憲」に反論』
 この発言の骨子、肝はここだろう。
『60年前に自衛隊ができたときに、ほとんどの憲法学者が憲法違反だと言っていた。学者の言う通りにしていたら自衛隊も日米安全保障条約もない。日本の平和と安全が保たれたか極めて疑わしい』
 この話自身が全く仮定の論法であって、まず、保たれなかったという証明ではない。ついで、こういうアヤフヤな反論で、ほとんどの法律学者と、彼らの「立憲主義を無視している」から法体系根幹を揺るがすという重大批判とに反論できていると目論んでいるというのが、僕には滑稽にすら映る。つまり、味噌も糞も一緒にした非構造的思考という、トロサの極地と見えるのである。こんな断片的論理で立憲主義を踏みにじったら、憲法などいくつあっても足りないだろう。つまり憲法など無いと同じになって、法律とは現政権の考えだけで独行するものというように、数の暴力を次々と強行していく粗暴そのものとなろう。いや、狂暴ということになる。
コメント (7)
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