九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

中央日報より    らくせき

2015年09月18日 19時15分19秒 | Weblog
日本の自衛隊が海外で武力行使を可能にする安保法案が17日、参議院特別委員会の通過によって事実上成立しながら日本の専守防衛の原則が岐路に立つことになった。Q&Aを通じて法案の主な内容と意味を探ってみる。

Q:今回、日本の国会で成立する法案はどんなものなのか。

A:計11法案の制定・改正案だ。日本が攻撃されなくても同盟国のために武力を使用する集団的自衛権の行使を含む武力攻撃事態法の改正案をはじめ10法案が改正される。同時に自衛隊の常時海外派遣を可能にする国際平和支援法も作られる。

Q:法案の最も大きな特徴は。

A:日本が集団的自衛権を行使することになったことだ。日本の歴代内閣は今まで集団的自衛権は持っているが、戦争と武力行使の放棄を含む憲法第9条の解釈上行使できないという立場を守ってきた。しかし安倍晋三首相は昨年7月に憲法解釈変更の閣議決定を通じて従来の政府方針を変えた。今回これを立法化して自衛隊の集団的自衛権の行使を本格化することになった。日本の憲法学者や元裁判官、知識人らが法案が違憲だとして反対する理由はまさにここにある。もう1つは、自衛隊の活動範囲についての制限もなくなる。世界のどこにでも米軍や他国軍の後方支援ができることになる。

Q:こうした変化が持つ意味は。

A:日本の安保政策の一大軌道修正といえる。日本は戦後、平和憲法によって受動的な専守防衛原則を堅持してきたが、能動的・積極的な安保政策に切り替えることになった。自衛隊(Self-Defense Force)という言葉自体も面目を失うことになった。日本国民が自衛隊の役割の拡大によって再び戦争に巻き込まれるのではないかと憂慮するのはこれがからんでいる。安倍首相の母方の祖父・岸信介元首相が1960年に日米安保条約を改正して対等な日米同盟を指向して以来の変化と言える。

Q:野党と国民の反対でも断行した理由は。

A:3つの側面がある。1つは安倍首相の思想的DNAだ。安倍首相は安保面で積極的平和主義を掲げ、戦後体制からの脱皮を試みてきた。自衛隊の「普通の軍」化はその決定版だ。もう1つは対外的な側面だ。オバマ米政権のアジア再均衡政策に歩調を合わせる性格が強い。米国は緊縮財政政策にともなう国防費削減で日本の積極的な安保貢献を要求してきた。安倍首相は4月の訪米当時、安保法案の成立を約束したことがある。最後は、中国の積極的な海洋進出を牽制するための側面がある。この部分について日米の理解は一致している。

Q:自衛隊の役割拡大で日米同盟の性格も変わる可能性が大きいが。

A:日米両国は4月、18年ぶりに防衛協力のための指針(ガイドライン)を改正した。自衛隊の米軍に対する協力を世界規模に拡大して同盟をより一体化させる内容だ。日米同盟が日本の防衛中心の片務的な同盟から、双方の業務的同盟にぴたっと近寄ったことになる。日米同盟が化粧直し程度を超えて、顔そのものを変える次元に変わることになった。同盟の軍事的な色あいも一層強化された。

Q:日本国内の世論動きはどうか。

A:法案成立に対する反対世論が強い。16日だけでも国会議事堂周辺には3万5000人(主宰側発表)が集まり法案反対デモを行った。デモは全国で大小の規模で広がっている。朝日新聞が12~13日に実施した世論調査によれば、法案に反対するという割合は54%で、賛成(29%)を圧倒した。今回の国会で法案を通過させる必要がないという回答も68%だった。今回の法案の国会通過の余波で安倍首相が退く可能性はない。今月初めの自民党総裁選挙で無投票当選したのは法案通過後の逆風をあらかじめ遮断するための措置といえる。



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新聞の片隅に載ったニュースから(212)   大西五郎

2015年09月18日 18時50分18秒 | Weblog
原油の6割、ホルムズ通さず輸出可 UAEエネルギー省次官(15.9.18 朝日新聞)

アラブ首長国連邦(UAE)エネルギー省のマタル・アルニヤディ次官がこのほど朝日新聞の取材に応じ、日本への原油について「責任を持って輸出する」と述べた。2012年に整備したパイプラインを通じて、UAEの原油輸出の約6割をホルムズ海峡を通さずに輸出できることも明言。「安定した原油の輸出入で培った日本との関係を、技術や文化面でもさらに深めたい」と語った。
UAEにとって日本は最大の原油輸出先。1日当たり平均84万バレル(2014年)で、日本の輸入量の24%を占める。その6割がペルシャ湾外から輸出されれば、政府が8割と主張してきた日本の原油の「ホルムズ海峡依存」は約65%に低下する。日本の石油元売り関係者は、UAEからの輸入について「すでに半量はパイプライン経由だ」と述べた。
アルニヤディ次官は、イランが将来、機雷などを使ってホルムズ海峡を閉鎖する可能性について「リスクはないと確信している。イラン経済自体、この海峡に依存している」と語った。さらに、「UAEの産油地アブダビからインド洋沿いのフジャイラ港に原油を送るパイプラインについて「運用は毎日変わるが、いつでも日量150万バレルの容量まで使える」と強調。日本など
アジアへの輸出について、「日本や韓国に備蓄タンクも置いている。契約した量はしっかり輸出する」と自信を示した。(一部省略)

□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□

安倍首相は安全保障関連法の必要性について「ホルムズ海峡が機雷で封鎖されれば日本に石油が入ってこないことになり、日本の存立、国民の生命の安全が危機に陥る事態になる。機雷を除去することができるようにするためにこの法律が必要だ」と説明していました。
しかしイラン核開発についてIAEA(国際原子力機関)を通じた西欧諸国との交渉でこのほど「イランは原子力を保有するが、兵器としては利用しない。遠心分離機の回転数を低レベルに制限し、兵器として利用される可能性のある範囲未満に濃度を保ちつつ、濃縮ウランを核燃料に変えることができる」ということで合意しました。
この情勢の変化の影響が安倍首相の国会答弁にも現れ、安部首相は最近では「ホルムズ海峡での機雷掃海は、現実の問題として想定している訳ではない」と云うようになりました。アルニヤディ次官の言明は安全保障関連法の論拠を打ち消す意味を持っています。この他安倍首相が米艦に乗った母子や老人のパネルを掲げながら説いた米艦擁防護の必要性についても、中谷防衛大臣が「日本人が乗っていなくても守ることはありうる」と答弁し、集団的自衛権行使の必要性の論拠として打ち出した理由が崩れてきています。
この法案には国民の6割以上が反対しています。政府説明の必要性の論拠が崩れてきました。法案を強行採決すべきではありません。今からでも遅くありません。撤回すべきです。
                                                 大西 五郎
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「日本語壊した」安保法制答弁   文科系

2015年09月18日 10時24分36秒 | 国内政治・経済・社会問題
 安保法制が参院委員会を通って、今日にも本会議採択の見通しとなった。戦後70年間海外派兵をしなかった希有な先進国の、現代世界政治史におけるこの一里塚を、18日中日新聞は非常にきちんと扱っていると思う。中でも、第6~7面「有識者6人が語る6つの論点」のなかの作家・高村薫氏の文章に眼が吸い寄せられた。題して「答弁で日本語壊された」。このことは、日本政治史最近の凄まじい傾向だと観ていた。人間は、意識しようとしまいとにかかわらず言語で物を考える唯一の動物だから、政治言語の堕落は思考の堕落なのである。一地方紙における優れたこの発言を全国に発進すべく、要約してみる。

 まず、出だしはこう始まる。
『安倍首相ら政府側の国会答弁によって、私たちの日本語が破壊されていった、という感じがする。政治家が言う「丁寧な説明」という言葉に虫ずが走るようになった』

 次いで、『一から十まで中身がなければ誠実性も欠いた物で、二種類の欺瞞でできていた』ということ。
 その1が、『事実ではない嘘の説明』。もうひとつは、『事実を隠すための不正確、不透明な文言』。このふたつをまとめてこの項の締めくくり表現として、こんな言葉が当てられている。
『学問とか知識とか歴史に対する尊敬がなさ過ぎる。だからめちゃくちゃな日本語を使うんでしょう』

 最後の部分はそのまま再掲しよう。
『揚げ句の果てに国民の理解が進まない、と。東アジア、中国の危機を国民は理解しないので、丁寧な説明をしてきたけれども、政府の責任で決める時は決める、というわけだから。ここまで言葉の論理や物事の筋道を軽んじる政治を私はちょっと想像できなかった。こんな政治があるんだとは。
 国会答弁というのは、やじも含めてすべて記録に残る。自分たちの一言一句が公式の記録として半永久的に残る、ということすらもう念頭にない。だからやじを飛ばせるんでしょう。そこまで国会をなめているし、政治をなめている、としか思えない。もちろん、国会を舐めている、ということは国民をなめている』

 喰っていくだけでも大変な競争万能論の世界で、想像したこともない怖いものを見たとそんな驚きさえ読み取れる文章である。皆が大変な苦労をしている世界、時代における超格差社会・日本の2世政治家群って、それ自身が金首領様と五十歩百歩ということなのだろうか。
コメント (7)
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日本の安全保障はどうあるべきか?   らくせき

2015年09月18日 09時49分28秒 | Weblog
安倍法案が成立したのを機会に安全保障はどうししたらいいのか?

来年の参院選までの時間、考えることにしました。

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