標記のことについて、以前にこう書いた。
『この地球から戦争をなくせるという理念で固められた憲法と、「戦争などなくなるわけもない。だからこそ抑止力」と語る不動の「信念」とは、想像以上に水と油である』
この平行線で全く噛み合わない国会最後の公聴会を聞いていて、考え込んでしまった。反対派ももう少し相手の土台そのものを堀り崩せるだろう! 「外交で攻めさせないようにできる環境は、かくかくしかじか存在する。よって、憲法体制もこのままで当然維持できる」。積極的にそう論ずる安保法制反対論者が一人もいないことに、腹さえ立ってきた。
「憲法守って国滅ぶ」という揶揄が度々聞かれるが、憲法を守っても我が国を攻めさせない環境は十二分に存在すると説得するのでなくては、受動的な議論にしかならないと考えてきた。また、憲法にある「諸国民を信頼して……」という理念は、そういう積極的な立場なのだと理解してきた。その真逆が抑止力論。攻めてくるという疑心暗鬼から結局ハリネズミになるアメリカご推奨の世界戦略理論である。
ちなみに、賛成論者全てが、国際安保環境がそう変わったという情勢認識を枕詞的論拠にしていた。このことは、例えば高村副総裁など自民党政権側も全く同じである。
国際環境がどれだけ激変したとしても憲法違反は許されず、政府はこれに沿った行動をせねばならないというのは当然のことだが、上のようなもっと積極的な反論が不可欠な局面だったと観た。「憲法守って国滅ぶ」というのは、小林節教授ご自身が語っていたことではなかったか。
『この地球から戦争をなくせるという理念で固められた憲法と、「戦争などなくなるわけもない。だからこそ抑止力」と語る不動の「信念」とは、想像以上に水と油である』
この平行線で全く噛み合わない国会最後の公聴会を聞いていて、考え込んでしまった。反対派ももう少し相手の土台そのものを堀り崩せるだろう! 「外交で攻めさせないようにできる環境は、かくかくしかじか存在する。よって、憲法体制もこのままで当然維持できる」。積極的にそう論ずる安保法制反対論者が一人もいないことに、腹さえ立ってきた。
「憲法守って国滅ぶ」という揶揄が度々聞かれるが、憲法を守っても我が国を攻めさせない環境は十二分に存在すると説得するのでなくては、受動的な議論にしかならないと考えてきた。また、憲法にある「諸国民を信頼して……」という理念は、そういう積極的な立場なのだと理解してきた。その真逆が抑止力論。攻めてくるという疑心暗鬼から結局ハリネズミになるアメリカご推奨の世界戦略理論である。
ちなみに、賛成論者全てが、国際安保環境がそう変わったという情勢認識を枕詞的論拠にしていた。このことは、例えば高村副総裁など自民党政権側も全く同じである。
国際環境がどれだけ激変したとしても憲法違反は許されず、政府はこれに沿った行動をせねばならないというのは当然のことだが、上のようなもっと積極的な反論が不可欠な局面だったと観た。「憲法守って国滅ぶ」というのは、小林節教授ご自身が語っていたことではなかったか。