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随筆紹介  「軽い発言」    文科系

2015年09月24日 10時58分54秒 | 文芸作品
 随筆 「軽い発言」  H・Sさんの作品

「衆議院議員のTです。昨日遅く東京から帰って来ました。集団的自衛権行使の事で、皆様にお話ししたくて駆けつけました」と、地域の防災訓練会場に、予定にない人が突然現れ、喋り始めた。

「皆さんのおうちが火事になりました。消防士さんが火を消してくれます。隣接する消防士さんの家が火事になりました。自分の家の火事は消防士さんに消してもらっておいて、消防士さんの家が火事になった時、お手伝いは出来ません。こんなことが通用しますか?知らん顔で放っておくのですか? お互いに協力して火を消さないといけないでしょう。集団的自衛権を、例を挙げて説明するとこういうことなのですよ。みなさん。わかりますか?」と、訓練開始予定時間を、もぎ取って喋りまくった。

 少しでも他国の戦争に加担したと見なされれば、この国を危険にさらすような法案を成立させるため、隣り合う二軒の家の消火活動と同じだと、言い切る。そんなはずはない。
 火事と戦争は別物だ。戦争は殺し合いだ。それに日本が加担することだ。こんな次元の低い例え話で、有権者を馬鹿にするな。上から目線で集まった人たちを前に、さも活動しているように装う三十六歳の若手の衆議院議員の、発言にあきれ果てた。
 薄っぺらい奴め。私は、Tには投票しないぞと、見据えた。
 Tは、防災訓練の手伝いに来たわけではなく、演説だけして、さっさと退場。自家用車で、同じ日に施行された次の訓練会場へと走り去った。

 この話は、昨年(二千十四年六月)、六十名の地区役員が公民館に集まった時のことだ。
 今年八月。民放のテレビ番組に出演した安倍総理が、日本と米国。二つの国を、隣り合う家で起きた二つの火災に例え、Tと同じ発言をした。番組を見て納得した。自民党の中枢は、公認議員が、自分の選挙区に帰った時、有権者に集団的自衛権をこの様に説明するよう叩き込んだ。そういうことだ。
 その矢先。滋賀県出身の若手衆議院議員Bが、安保関連法案反対のデモをしている学生団体に「戦争に行きたくないのは利己的個人主義」とツイッター発音をした。この議員は自分は国会議員、特別な人間だから戦争に行くことはない、デモに加わる学生たちをお前たちは俺の命令で動かせるパーツだと言わんばかりだ。
 二十四歳の学生代表は「自分は戦争に行きたくない。他の人も戦場に送らない」と、事の重大さを理解して回答している。「戦争を止められるのは政治家ではなく私たちだ」と主張もしている。戦争に行きたくない。当たり前じゃないか。最近の若者は、世の中の出来事に悩みながら自ら行動している。この人たちに失礼だよ。

 軽い発言は、資質に欠ける議員その者だ。この様な議員を選挙で選んだのは今の有権者だ。しかも、税金から高い給料を支払っている。決定権も与えられている。こんなことになった経緯を、しっかり見据え、一票を有効に使い、若い人たちに繋げる。そうしなければ、大変な目に合わされるのは後から生まれて来る人たちだ。私たち有権者の責任は重い。
コメント (4)
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琉球新報より    らくせき

2015年09月24日 09時23分55秒 | Weblog
政府が名護市辺野古、久志、豊原の3区(久辺3区)に名護市を通さずに交付金の直接支出を次年度予算で調整していることについて、名護市の稲嶺進市長は「国が地方自治に介入することになる。(国が)『自治体として名護市は要らない』と言っているようなものだ」と批判した。


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