九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

右的ポジショントークの惨状   文科系

2016年09月24日 10時25分53秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 標記のことを示すべく、最近お二人の方に返した僕のコメントなどを以下転載させて頂きます。お相手の回答など、僕には非常に興味深かったのですが、皆さんははてどう読まれるでしょうか? いずれも、この10日の「結論ありきという、トロイ話」に付けられた討論。以下は、途中のコメントの省略はありますが、掲載順はこの通りです。


【 日本史に何と無知! (文科系)2016-09-19 16:07:18
 反米保守さん、日本史の勉強が例え得意でなかったとしても、日本史の常識であるべき事になんて無知なのだろかと驚いたよ どちらがとんでもないデマを流したのだか。

『「天皇批判 即死刑」なんてデタラメを書く人間と歴史や政治を論じ合っていても』

 大逆事件も知らないのだ。当時の刑法の大逆罪についても、全く無知なのだ。天皇危害計画だけで、大量死刑者が出た。
 れっきとしたこういう法文の存在を何と理解するのだろう。天皇、皇太子らに対して「危害を加え、または加えんとしたる者」は死刑に処すると規定されていたことを。つまり、「危害を加えんとしたる」だけでもね。大逆事件はこの法の典型的適用の例だと理解してきたけど違うのかな。
 こんな事件があると、以降誰も天皇の悪口は言えないよね。ついでに、不敬罪についても調べなさい。これで刑務所に入れられてなお刑務所内で天皇批判を言い続けたら確実に殺されたはずだ。表面切って死刑にならなくともね。これって、「批判したら死刑」と違うのかな? 小林多喜二が即「死刑」になったことも、知らないのかな。

 以上を一事が万事と押し広げて、もう君の日本史超保守議論は何も信じないことにする。君の保守って、何の保守。日本史恥部にはこんなに無知で、その美点だけの保守? そういうのは狂信というのだ。怖い怖い!

 総合判断力も? (文科系)2016-09-19 16:37:54
 保守さん、こんなお人と真面目に論議していたのかと、余りに自分にも腹が立ったりするから、追い撃ちの一言を進呈する。君は、総合判断力も不足して、失礼だが論争をする能力にも欠ける。

 大日本帝国憲法では、その第一条によって、天皇は統治者。よって主権者ではなくなる国民は、その「臣民」。つまり彼の道具。天皇はそれどころか、神だったからこそ今日の日の丸に対して以上にうやうやしく拝まれた。つまり、これだけうやうやしく拝まれた人には、普通は批判など出来ないよ。つまり、批判をするのは臣民じゃないから不敬罪というわけだ。貴方今でも、僕が日の丸を踏みにじったら罪人のように眺め、異常にかっとするのではないかな。それと同じ。当時の官憲は、「こんな失礼な奴には」と、全員がかっとしたのだよ。それで思わず殺してしまう。小林多喜二はそのように殺されたわけだ。

 貴方が何歳か知らないけれど、こういう当時の周辺事情が多少とも分かっていれば、こんなことは書くはずがない。総合判断力がない証左だね。
『「天皇批判 即死刑」なんてデタラメを書く人間と歴史や政治を論じ合っていても』

 保守と自負するなら、日本史ぐらいはちゃんと勉強しなさいよ。ただし、その恥部もふくめてね。僕は、日の丸を平気で踏みにじる人間だからね。僕は国の主権者だし、日の丸は単にそういう主権者たちの象徴(小道具)に過ぎないと考えているからだ。】


【 Unknown (税収総額)2016-09-23 10:15:08
 横入り失礼いたします。反米保守さんと文科系さんでは感覚というか認識に差がありすぎるのでしょう。私も横から見ていて、どうにも感覚・認識が違うので僭越ながら分析・意見させていただきます。おそらく、文科系さんは戦前の天皇陛下が独裁者だと考えておられるのでしょう。過去記事における論争コメントのいくつかを読んでみても、そもそも、まるで天皇陛下が独裁者で私利私欲のためにアジア征服を目指したかのような歴史観ですね。保守派の皆さんの歴史観は違うのでしょうから、この差を少し埋めていくだけでも大変な労力です。そのあたりを余りグダグダと述べてもまた、泥沼の論争が待っているだけでしょうから、「グダグダの部分」は次のコメントに書きます(1、私の機種からだと余り書き連ねるとどうも機械的に途中でカットされてしまうようなので、分けてコメントします。ご容赦ください。2、グダグダ部分は文科系さんへの返信というよりは第三者の方向けのものなので、無視なさってくださってかまいません。もし反論されるのであれば、完全否定ではなく「ここは正しいがここが間違っている」という形にしていただければ幸いです)。】

【 法の問題 (文科系)2016-09-23 18:15:33 税収総額さん
 憲法に「万世一系の天皇これを統治す」とあって、国民が「臣民」ならば法制上は独裁者です。そうならぬか否かは、ご本人と、回りの臣民代表の助け方次第。大日本帝国憲法はそのようにしか読めません。

 臣民代表の助けも悪くって、満州事変、中国南下、太平洋戦争、南洋の膨大な兵士うち捨て、沖縄うち捨て、原爆と続いたのも、全部こういう統治機構の結果です。全て天皇の名で行われたことでもあるし、憲法上は統治者である天皇に第一の責任があったなんぞは、当たり前のことだ。その意味では、独裁者であり、以上は全て独裁者の結末とも言える。
 終戦直後にはどれだけ多くの知的な民がこう考えていたか。
「天皇に騙された」

 また下らん話は聞きたくないからあらかじめいくつか釘を刺しておく。こういう論議では、道義よりも法が重要。各国比較よりも日本の法が重要。やり方の善し悪しなどなどよりもまた法が重要。要は国家行動の善し悪しだから、当時の法自身についてこそ論議すべきである。その他の論議は、それに従属するものだと言える。太平洋戦争も天皇が決断しなければ出来なかったのだし、事実決断したのである。そういう法になっていたのだから。

 トロさの極地! (文科系)2016-09-23 21:21:50
 税収さんへ
 こういうのはトロサの極地。今後は止めるように。
『大逆事件で処刑されたのはたったの12人ですか。共産主義のほうが遥かに人を多く殺しているので、中共と仲良くするべきではありませんね』 
 この、どこがトロイか。
①なによりも「たった12人」というのがトロイ。問題の性格を考えてみよ? 一人殺しても残虐なのは大問題という論理もあるだろ?

②こんな比較、「共産主義のほうが遥かに・・・」も大変トロイ。こことどういう論理的必然的関係があるか。右翼批判の時に即、他の無関係な右翼の大罪を持ってきて、「税収よ、おまえもこうだぞ(支持しとるのだろう)」という馬鹿この上ない、無関係な論理である。

③②に関してはこういう反論をよく覚えておくように。「あれは、あれ。これは、これ」。馬鹿なケンカの時に「お前そう言って批判するが、お前だって同じこれをやっとるだろう」という論理。この場合でも、出す必要もない逃げ口上というだけだから「あれはあれ、これはこれ」ね。ましてや、君が語っているのは、僕がやったことではないし、天皇の名でやったことでもない。

 君には、以上、随分難しいことを語ったようだが、ご自分が少しは分かったかな。】
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

これはホント?  らくせき

2016年09月24日 10時19分32秒 | Weblog
少子化によって人口が減り続けるならば
国力は衰退し成長戦略は全て無駄話になる。

この言説は今、日本を支配していますが、
100%ホントなんでしょうか?

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ある書評、第一回 経済の「金融化」現象   文科系

2016年09月24日 09時40分26秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 中公新書、ロナルド・ドーア著「金融が乗っ取る世界経済 21世紀の憂鬱」(2011年10月初版)の要約を3回ほどに分けて行いたい。同書が以下の3部に別れているのに合わせて。「金融化現象とは何か」、「これにより、社会、政治、教育などがどう変わるか」、「各国、国際機関による、これの弊害是正、金融改革の試み」である。今回はその第一部の要約とする。
 ただこの本、非常に難解である。最大の特長が21世紀日本経済(ある過渡期)の最新・最大テーマということなのだが、なんせ、日本語の達人と言っても外国人が書いた日本語。やはりどこか違うと言わざるを得ない。時に省略、時に冗長と、言葉の選択が普通の日本語とは違う。これに研究対象の難しさも加わったこの難物を、順不同、勝手に要約していく。それも、この続き第二回目はいつになるのやらという、お断りをも付して。

 第一部の目次はこうなっている。①金融化ということ、②資本市場の規模拡大、③実体経済の付加価値の配分、④証券文化の勃興、と。

 金融化について、ある人の要約が紹介される。『国際国内経済で、金融業者、企業の役割や、一般人の金融志向が増していく過程』。この「増していく」の中身は、こういうもの。社会の総所得における金融業者の取り分が増えたこと。貯蓄と企業との関係で金融業者の仲介活動が急増したこと。株主資本主義。政府がこの動向を国際競争力強化の観点から促進してきたこと。

 米企業利益のうち金融利益の割合が、1950年代までは9・5%であったものが急増して、02年には41%と示される。その後非金融業の巻き返しがあってやや減少期があったものの、2010年度第一四半期はまた36%まで来たとあった。サブプライムバブルの膨張・破裂なんのそのということだろう。

 次は、こうなった仕組みとして、金融派生商品の膨張のこと。
 著者は先ず、シカゴ豚肉赤味の先物市場投資額を、急増例として示す。初めの投資総額はその豚肉生産総費用にもみたぬものであったが、これが、生産費用とは無関係に爆発的急増を示すことになる。1966年の先物契約数が8000だったものが、2005年に200万を超えるようになったと。そして、これも含んだ金融派生商品全体のその後の急増ぶりがこう説明される。2004年に197兆ドルだった国際決済銀行残高調査による派生商品店頭売り総額が、2007年には516兆ドルになっていると。この期間こそ、08年に弾けることになったサブプライム・バブルの急膨張期なのである。同じ時期の現物経済世界取引総額とのこんな比較もあった。同じ2007年4月の1日平均金融派生商品契約総額が3・2兆ドルだが、これは世界のこの月の1日実体経済貿易総額(320億ドル)の実に100倍であると。

 これほど多額の金融派生商品の売買は、証券化という技術が生み出したものだ。
 証券化の走りは売買可能な社債だが、『住宅ローンや、消費者金融の証券化、様々な方法で負債を束ね「パッケージ」にして、低リスク・高リスクのトラッシュ(薄片)に多様に切り分けて売る証券や・・』というように進化していった。リスクが大きいほど儲かるときの見返りが大きいという形容が付いた例えばサブプライム債券組込み証券(の暴落)こそ、リーマン破綻の原因になった当の「パッケージ」の一つである。
 そんな金融派生商品の典型、別の一つに、これに掛ける保険、クレディット・デフォルト・スワップ(CDS)という代物がある。この性格について、有名な投資家ジョージ・ソロスが「大量破壊兵器」と語っているとして、こう紹介される。
『ゼネラル・モータースなどの倒産を考えよ。その社債の持ち主の多くにとって、GMの再編より、倒産した場合の儲けの方が大きかった。人の生命がかかった保険の持ち主に、同時にその人を打ちのめす免許を持たせるようなものだ』
 まさに「(会社再建よりも)打ちのめした方が儲かる」というCDSの実際が、投資銀行リーマン・ブラザースの倒産でも、見事に示された。倒産時のリーマン社債発行残高は1,559億ドルだったにもかかわらず、その社債へのCDS発行銀行の債務総額は4,000億ドルだったのである。社債を実際に持っている者の保険と言うよりも、単なるギャンブルとしての約束事だけの保険のほうが2・5も大きかったということになる。約束事だけへの保険ならば、競輪競馬に賭けるようなもので、無限に広がっていく理屈になる。

 こうして、こういうギャンブル市場がどんどん膨張していった。政府も国際競争力強化と銘打って証券文化を大いに奨励した事も預かって。各国年金基金の自由参入、確定拠出年金・・・。これらにともなって、機関投資家の上場企業株式所有シェアがどんどん増えていく。1960年アメリカで12%であったこのシェアが、90年には45%、05年61%と。そして、彼らの発言力、利益こそ企業の全てとなっていった。
「経営者資本主義から投資家資本主義へ」
そういう、大転換英米圏で起こり、日本はこれを後追いしていると語られる。

 この大転換の目に見えた中身は語るまでもないだろう。企業から「金融市場への支払い」が、その「利益+減価償却」費用とされたキャッシュ・フロー全体に占める割合の急増。アメリカを例に取ると、1960年代前半がこの平均20%、70年代は30%、1984年以降は特に加速して1990年には75%に至ったとあった。
 彼らの忠実な番犬になりえた社長は彼らの「仲間」として莫大なボーナスをもらうが、「企業の社会的責任。特に従業員とその家族、地域への・・」などという考えの持ち主は、遺物になったのである。こうして、米(番犬)経営者の年収は、一般社員の何倍になったか。1980年には20~30倍であったものが、最近では彼の年金掛け金分を含んで475倍平均になっている。その内訳で最も多いのは、年当初の経営者契約の達成に関わるボーナス分である。全米の企業経営者がこうして、番犬ならぬ馬車馬と化したわけだ。

「証券文化」という表現には、以上全てが含意されてあるということだ。企業文化、社長論・労働者論、その「社会的責任」論、「地域貢献」論、「政治家とは」、「政府とは・・?」 「教育、大学とは、学者とは・・?」、そして、マスコミの風潮・・・。


(二部、三部に続く。ただし、ぱらぱらと。つまり、それぞれの間がかなり空くと思います)
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする