29日の新聞に、小さい扱いだったが大事な記事があった。世のご注意を仰ぎたい。見出しは「民間給与3年連続上昇 国税庁調査 15年、平均420万円」。まず、主たる内容を箇条書きにする。
①『正社員の平均給与は1・5%増の484万9,000円、非正規は0・5%増170万5,000円』
②『一年を通じて勤務した給与所得者の数は0・8%増の4,794万人、うち正社員は3,141万5,000人(1・2%増)、非正規は1,122万8,000人(3・0増)だった』
さて、この数字について色々思ったことを書いてみる。
①まず最初に、最も所得に恵まれていないと思われる人々がここには出てこない。この文字がそのことを示していると考え込んでいた。
『一年を通じて勤務した給与所得者の数は0・8%増の』
この言葉の意味は案外不明確と言わざるを得ない。パートで、一回でも止めさせられた期間があった人、ブラック企業と感じたりして自分で止めた人などは、どうなるのか。「一年を通じて」の定義が実に不明確なのである。
②非正規を正規と比べると、給料増加率はより少なく、その人数増加率は逆に非正規の方が倍以上多いのである。
この国税庁報告の結論はかくして、こうなる。日本の相対的貧困者、相対的貧困感が更に増したはずだということ。
こういう世の中の重大欠陥が読み取れる調査報告を、こんな題名で世に出すという国税庁の姿勢、思想に不信感しか湧かなかった。「民間給与3年連続上昇 国税庁調査」。これでは、中産階級の没落、超格差の拡大が正されていかないはずだ。
再度強調したいが、この調査から切り捨てられた「一年を通じて勤務」できなかった人々には、どんな調査をしているのだろうか。そういう厚労省の調査結果などをもっともっと強調して世に出して欲しいものである。巷で語られる「結婚していない若者の増加」は、こういう人こそ多いのではないか。
①『正社員の平均給与は1・5%増の484万9,000円、非正規は0・5%増170万5,000円』
②『一年を通じて勤務した給与所得者の数は0・8%増の4,794万人、うち正社員は3,141万5,000人(1・2%増)、非正規は1,122万8,000人(3・0増)だった』
さて、この数字について色々思ったことを書いてみる。
①まず最初に、最も所得に恵まれていないと思われる人々がここには出てこない。この文字がそのことを示していると考え込んでいた。
『一年を通じて勤務した給与所得者の数は0・8%増の』
この言葉の意味は案外不明確と言わざるを得ない。パートで、一回でも止めさせられた期間があった人、ブラック企業と感じたりして自分で止めた人などは、どうなるのか。「一年を通じて」の定義が実に不明確なのである。
②非正規を正規と比べると、給料増加率はより少なく、その人数増加率は逆に非正規の方が倍以上多いのである。
この国税庁報告の結論はかくして、こうなる。日本の相対的貧困者、相対的貧困感が更に増したはずだということ。
こういう世の中の重大欠陥が読み取れる調査報告を、こんな題名で世に出すという国税庁の姿勢、思想に不信感しか湧かなかった。「民間給与3年連続上昇 国税庁調査」。これでは、中産階級の没落、超格差の拡大が正されていかないはずだ。
再度強調したいが、この調査から切り捨てられた「一年を通じて勤務」できなかった人々には、どんな調査をしているのだろうか。そういう厚労省の調査結果などをもっともっと強調して世に出して欲しいものである。巷で語られる「結婚していない若者の増加」は、こういう人こそ多いのではないか。