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日本会議と自民党    文科系

2024年10月24日 16時36分45秒 | 国内政治・経済・社会問題
 皆さん、日本会議という団体をご存じだろうか。300名近い国会議員が加わった「明日の日本をこんな国にしよう」という団体である。こんな国の内容を、この団体の呼びかけ文「日本会議がめざすもの」からうかがってみよう。自民党大臣らが絶えず靖国神社に参拝するのは、こういう国家観によるものである。

 この文章の最初に「1 美しい伝統の国柄を明日の日本へ」と見出しされた部分があるが、その一節から、彼らの国家観がとてもよく分かるのである。
『私たちは、皇室を中心に、同じ歴史、文化、伝統を共有しているという歴史認識こそが、「同じ日本人だ」という同胞感を育み、社会の安定を導きひいては国の力を大きくする原動力になると信じています。国際化が進み、社会が大きく変動しようとも、常に揺るがぬ誇り高い伝統ある国がらを、明日の日本に伝えていきたいと思います。私たちはそんな願いをもって皇室を敬愛するさまざまな国民運動や伝統文化を大切にする事業を全国で取り組んでまいります』

 次に、「4 日本の感性をはぐくむ教育の創造を」という部分には、こんな表現も入っている。
『特に行きすぎた権利偏重の教育、我が国の歴史を悪しざまに断罪する自虐的な歴史教育、ジェンダーフリー教育の横行は、次代をになう子ども達のみずみずしい感性をマヒさせ、国への誇りや責任感を奪っています』

 さて、僕は、このような『皇室を中心』の『歴史観』など持っていないし、これを踏まえた『同じ日本人だという同胞感』もない。それどころか、こういう国家思想こそ、天皇主権の「大日本帝国憲法」下において、あの大戦や原爆投下にまで至った動向の最大動因の一つだったと考えている。その典型例の一つが「神風が吹くから、日本は結局勝つ」だろう。開戦決定をしたのも大元帥たる天皇だったのだし、ポツダム宣言受諾を遅らせることによって原爆を招いたのも天皇であった。するとこの人らによれば僕は『社会の安定を導きひいては国の力を大きくする原動力』にはなりえないのである。すると、「権利偏重」の「自虐的な歴史教育、ジェンダーフリー教育の横行」の元凶国民の一人ということから、彼らのめざす国の敵になるようだ。

 政治家の今の言動だけを見てはいけない。どんな国を造りたがっているかこそ長期的最重要思考のはずだ。さてあなたは、『皇室を中心に、同じ歴史、文化、伝統を共有しているという歴史認識こそが、「同じ日本人だ」という同胞感』をお持ちかどうか?
コメント (1)
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