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二つの画期的癌治療を受けてきた、その説明   文科系

2024年10月30日 20時27分43秒 | #闘病
 僕は二つの癌治療療法を受けて、83歳までの命を長らえることが出来てきた。いずれも高価な最新式の治療法で、一方は16年(75歳)に前立腺癌に対する陽子線療法、もう一つは22~3年に膀胱(癌)摘出の後にオプチーボという免疫チェックポイント療法と呼ばれるものを。いずれも凄く高価なものだが、前者は高度医療保険にはいっていたからこれでまかない、後者はこの名古屋市では医療保険適応になっているのである。このふたつについて、いろんな人々に知って欲しいと思い医学的概要、効果などを書いてみたい。

 陽子線治療とは、放射線治療の一つだが、特別な性格がある。放射線は癌のように若く成長が激しい細胞を殺すものだが、同時に癌周辺の細胞を広く殺してしまう。これに対して陽子線は、癌に対してピンポイントで照射されるから、照射部位周辺や前後の細胞を痛めることが少ないので、強い治療が可能になる。ただし、こういう性格を持つから、照射対象が動く臓器には使えない。僕は前立腺のある部分にピンポイントで照射したわけだが、前立腺自身は痛めつけられていないと痛感できたものだ。要約して言えば、手術後もちゃんと「出来た」のである。つまり、その後6年の81歳に膀胱摘出で前立腺を取るまで立派に出来たということだ。なお、僕の場合はこの治療を通院で行った。名古屋の西部医療センターに通ったのである。

 次はオプチーボの説明だが、これを創出した京都大学の本庶佑(ほんじょたすく)先生がノーベル賞をもらったという世界的・画期的な療法である。この効能は説明すると長くなるが、こういうことだ。癌はこれを攻撃するはずの人間の免疫力を寄せつけないバリアを張るものだ。このバリアを壊すのがオプチーボで、人間本来の免疫力で小さな癌は殺してしまうということになるようだ。僕は第2期膀胱癌を膀胱周辺ごと摘出した後、月一度のオプチーボ点滴治療を1年とちょっと受けてきた。つまり、どこかにがん細胞が潜在している場合におこる癌再発という危険性を除いてくれたわけだ。ということで、すでに2年、再発もその心配もないというわけだが、はたしてどうか? このオプチーボ点滴も、僕は通院でやってきた。

 さて、以上最後にお断りを一言。以上はなんせ素人の説明だから、適用を考える場合には、改めて以上を確認していただきたい。どこかに間違いがあっては大変だからである。よろしく。ただ、上記二つ治療とも、出来るところが限られているから、おそらく大都市に通う必要があるだろう。
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