1月に大阪千穐楽の公演をニコニコ動画で視聴したのであらためて備忘録。昨年12月5日に観劇したときはオペラグラスで追いきれなかった細かいところも確認することができました。清史郎君が出ていなかったらたぶん出会うことがなかった世界。清史郎君の先行予約でチケットを取った時にはビジュアル写真の人魚姫の青井さんが男性なのか女性なのか知りませんでした。写真をみてもどちらなのかわかりませんでした。ハイトーンボイスの青井さんを舞台で拝見して、歌舞伎でもなく宝塚でもなく、性別を超えたこんな世界観が成立するんだと感心することしきりでした。たしかにこまかくみれば紛れもなく男性ですけど、なんというか性別なんていいんじゃないですか、って思えるような世界観でした。
清史郎君演じるケント王子の愛犬パブロの無償の愛は何度観ても涙。結末を知っていると冒頭のケント王子(荒木宏文さん)と海辺で遊ぶシーンも切なくなり涙。原田優一さん演じる宮廷道化ドーフィンと仲良くなり歌もダンスも抜群のコンビネーション。レミゼ役者の二人の実力はたしかなもので何度観ても楽しくて飽きることがありません。
ずっとコミカルなかけあいが続いていきますが(早口言葉の台詞が東京の時と変わっていたし、パブロが嚙むことなくちゃんと言えました。かわりに噛んでしまったドーフィンはご愛敬。二人のコンビは最高です。)一幕の最後、ケント王子に会いに行こうとするマリナ(青井翔太)は、ポセイドン(唐橋充)の命により闇の牢獄に囚われの身となります。ポセイドン、ジュジュ(秋本奈緒美)、ドーフィン、パブロが歌い上げて終わる一幕。
「こんな日がくるなど 思いもしなかった
悲しい顔 見たいわけではない
命懸けな恋に 真っすぐに飛び込んだ
僕等に出来るのは 命懸けで救うこと
それぞれがあなたを信じている 誰より
この思い きっとわかってくれる
大切なあなたを思えばこそ お願い
その涙 幸せに変えて」
マリナが闇の牢獄へとからめとられていくのを背景に、パブロの大人な歌声とドーフィンのロングトーンの響きがさえわたります。
二幕が海の魔女スネイキア(吉田メタル)の登場から。長身と男性ゆえのド迫力で敵役として申し分ありません。願わくばもう少し歌が上手だといいなとは思いましたが願わくばです。敵役が上手くないと物語として成立しないのでね。マリナの心の隙間にまんまと忍び込んでいくスネイキアの憎たらしいこと十分。「そうさ愛は疑うこと、愛は憎しみを生むのさ」ってあざ笑うスネイキアに、ケント王子がどこかの国の王女様とダンスを踊っている光景を見せられたマリナはスネイキアの魔法にかかって王女を殺してほしいという悪魔の心に目覚めてしまいます。アンサンブルがスネイキアの尾びれ?をもって動き、スネイキアの一部になっている演出、面白なと思いました。スネイキアとマリナのやり取りに息の飲む場面。スネイキアの魔法にからめとられたマリナの表情はみるみる正気を失っていきます。
スネイキアからマリナを取り戻すために自分の命を差し出してもいいとスネイキアと張り合うパブロ。パブロはご主人様であるケント王子が、マリナが闇の牢獄に囚われの身となったことを知らずに約束の浜辺に現れないマリナを待ちきれず書いた別れの手紙を浜辺で見つけた時、自分がなんとかしなければと決心したんでしょうね。表情がなにか覚悟を決めたようなぐっとシリアスな演技にスィッチが変わりました。そこからスネイキアと張り合って、マリナの解放と引き替えに命を差し出してしまいます。「マリナにもらった命をお前は差し出すというのか、ケントもマリナもお前のことなんかなんとも思っちゃいないんだよ」「いいんだよ、ご主人様が自分をどう思うかではなく、自分がご主人様をどうおもうかなんだ、ご主人様とマリナさまとために命を差し出すならこんな幸せなことはない」。正確ではありせんがこんなセリフが語られました。なんどみても胸にせまってきます。パブロの無償の愛。純粋さにただただ涙。スネイキアと交わした契約書をみつけて驚いたドーフィンがスネイキアをとめようとするのに「これでいいんだ、これでいいんだ」と自分に言い聞かせるようにいうパブロ。「もうよく目が見なくなってきたんだ、ドーフィン、顔を近くで顔をみせてよ」って言って、ホップステップジャンプって、一幕で楽しく歌われた曲をリフレイン。この場面の清史郎君の演技がほんとにすごくってただただ涙。心が洗われるような想いです。
パブロの命懸けの愛によって実現したしたマリナとケント王子の再会。二人はそのことを知らないのも切ないです。ケント王子は海の中で結局生きることができなかったのかな。これがマリナの本当の愛の成就なのか。マリナが王子のどくろをもって子守歌を歌うラスト、舞台で観た時はぎょっとしました。どう受け取るかは人それぞれだと思います。静かに流れるエンディングの海の中でのカーテンコールから、客席も一緒になってにぎやかに「海の宝物」。ドーフィンとパブロ、アンサンブルのみなさんが客席に降りて来てくれたのもうれしかったです。ハイタッチできた人はラッキーでしたよね。
上演期間が短いのほんとにもったいなあと思う舞台でした。舞台装置、音楽、衣装、全部含めて海の優しさに包まれたような時間を過ごせる作品。音楽が耳に残っています。駆け足ですがニコニコ動画視聴からの思い出し備忘録でした。まだ書くかもしれませんがひとまずこれで。
ケント王子とパブロがヨットで海に繰り出す場面。すっごい好きです。

宮廷道化のイルカ、ドーフィン

マリナの母ジュジュ、秋本さんお美しい。

スネイキア、長身でド迫力。

マリナとルカ王子の婚約を知らせる場面。海の中のセットが美しい。
清史郎君演じるケント王子の愛犬パブロの無償の愛は何度観ても涙。結末を知っていると冒頭のケント王子(荒木宏文さん)と海辺で遊ぶシーンも切なくなり涙。原田優一さん演じる宮廷道化ドーフィンと仲良くなり歌もダンスも抜群のコンビネーション。レミゼ役者の二人の実力はたしかなもので何度観ても楽しくて飽きることがありません。
ずっとコミカルなかけあいが続いていきますが(早口言葉の台詞が東京の時と変わっていたし、パブロが嚙むことなくちゃんと言えました。かわりに噛んでしまったドーフィンはご愛敬。二人のコンビは最高です。)一幕の最後、ケント王子に会いに行こうとするマリナ(青井翔太)は、ポセイドン(唐橋充)の命により闇の牢獄に囚われの身となります。ポセイドン、ジュジュ(秋本奈緒美)、ドーフィン、パブロが歌い上げて終わる一幕。
「こんな日がくるなど 思いもしなかった
悲しい顔 見たいわけではない
命懸けな恋に 真っすぐに飛び込んだ
僕等に出来るのは 命懸けで救うこと
それぞれがあなたを信じている 誰より
この思い きっとわかってくれる
大切なあなたを思えばこそ お願い
その涙 幸せに変えて」
マリナが闇の牢獄へとからめとられていくのを背景に、パブロの大人な歌声とドーフィンのロングトーンの響きがさえわたります。
二幕が海の魔女スネイキア(吉田メタル)の登場から。長身と男性ゆえのド迫力で敵役として申し分ありません。願わくばもう少し歌が上手だといいなとは思いましたが願わくばです。敵役が上手くないと物語として成立しないのでね。マリナの心の隙間にまんまと忍び込んでいくスネイキアの憎たらしいこと十分。「そうさ愛は疑うこと、愛は憎しみを生むのさ」ってあざ笑うスネイキアに、ケント王子がどこかの国の王女様とダンスを踊っている光景を見せられたマリナはスネイキアの魔法にかかって王女を殺してほしいという悪魔の心に目覚めてしまいます。アンサンブルがスネイキアの尾びれ?をもって動き、スネイキアの一部になっている演出、面白なと思いました。スネイキアとマリナのやり取りに息の飲む場面。スネイキアの魔法にからめとられたマリナの表情はみるみる正気を失っていきます。
スネイキアからマリナを取り戻すために自分の命を差し出してもいいとスネイキアと張り合うパブロ。パブロはご主人様であるケント王子が、マリナが闇の牢獄に囚われの身となったことを知らずに約束の浜辺に現れないマリナを待ちきれず書いた別れの手紙を浜辺で見つけた時、自分がなんとかしなければと決心したんでしょうね。表情がなにか覚悟を決めたようなぐっとシリアスな演技にスィッチが変わりました。そこからスネイキアと張り合って、マリナの解放と引き替えに命を差し出してしまいます。「マリナにもらった命をお前は差し出すというのか、ケントもマリナもお前のことなんかなんとも思っちゃいないんだよ」「いいんだよ、ご主人様が自分をどう思うかではなく、自分がご主人様をどうおもうかなんだ、ご主人様とマリナさまとために命を差し出すならこんな幸せなことはない」。正確ではありせんがこんなセリフが語られました。なんどみても胸にせまってきます。パブロの無償の愛。純粋さにただただ涙。スネイキアと交わした契約書をみつけて驚いたドーフィンがスネイキアをとめようとするのに「これでいいんだ、これでいいんだ」と自分に言い聞かせるようにいうパブロ。「もうよく目が見なくなってきたんだ、ドーフィン、顔を近くで顔をみせてよ」って言って、ホップステップジャンプって、一幕で楽しく歌われた曲をリフレイン。この場面の清史郎君の演技がほんとにすごくってただただ涙。心が洗われるような想いです。
パブロの命懸けの愛によって実現したしたマリナとケント王子の再会。二人はそのことを知らないのも切ないです。ケント王子は海の中で結局生きることができなかったのかな。これがマリナの本当の愛の成就なのか。マリナが王子のどくろをもって子守歌を歌うラスト、舞台で観た時はぎょっとしました。どう受け取るかは人それぞれだと思います。静かに流れるエンディングの海の中でのカーテンコールから、客席も一緒になってにぎやかに「海の宝物」。ドーフィンとパブロ、アンサンブルのみなさんが客席に降りて来てくれたのもうれしかったです。ハイタッチできた人はラッキーでしたよね。
上演期間が短いのほんとにもったいなあと思う舞台でした。舞台装置、音楽、衣装、全部含めて海の優しさに包まれたような時間を過ごせる作品。音楽が耳に残っています。駆け足ですがニコニコ動画視聴からの思い出し備忘録でした。まだ書くかもしれませんがひとまずこれで。
ケント王子とパブロがヨットで海に繰り出す場面。すっごい好きです。

宮廷道化のイルカ、ドーフィン

マリナの母ジュジュ、秋本さんお美しい。

スネイキア、長身でド迫力。

マリナとルカ王子の婚約を知らせる場面。海の中のセットが美しい。
