『エリザベートTAKARAZUKA20周年スペシャル・ガラ・コンサート』より‐龍真咲さん
(公演プログラムより)
「-作品が前とは違って見える今、三役とも前とは違う見せ方をしたい-
1998年にルドルフを演じた時は、組替え後初の公演で人見知りしている感と役の孤独が重なって、出番までずっとワーグナーを聴いて気持ちを作って演じてきました。ただ、千穐楽頃には組にも馴染み、友達が多そうな感じに見えると小池先生に言われましたね。次に演じたフランツは苦労しました。当時はやんちゃな役を演じたい時期で、どうもエネルギーを出せない気がして。今回出演を決めたのは、女優として経験も重ねた今だからこそ、フランツを演じてみたいと思ったから。若く意気揚々としたところから、本当の自分を抑え苦しみつつ、責任を背負って生きた様を見せたいですね。2006年のガラ・コンサートで挑戦したルキーニは、トートの手下のような気持ちで演じましたが、今回は、いかにエリザベートがエゴイストでみんなが思っているような人物ではないとルキーニを通して表現したいなと。ルドルフについては、今年マイヤーリンクで見た、死ぬ少し前の生気のない写真に衝撃を受けましたね。『エリザベート』が前とは全然違って見える今、三役とも前とは違った表現になると思います。」