行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

金にまみれた日展、芸術も強欲に支配されてた

2013-11-02 18:40:26 | Weblog

日展に入選という長年の権威がついに地に落ちた。朝日の「篆刻」での入選各派割り当てというスクープで一挙に内部告発が起こり、日展という組織が入選には上層部への金次第という告発も出てきた。

日展の規定や内規によると、2回特選をとると審査しないで毎年作品が展示され、審査員になる資格を得る。審査員に選ばれると日展会員になり、審査員を3回務めると日展評議員になって内閣総理大臣賞や文部科学大臣賞の対象になる。作品も階段を上がれば上がるほど値段がつり上がる。

日展に入選し、特選を取り、階段を上がれば上がるほど箔が付き、作者の作品は高く売れる。そのためには祝い金を献上したり、上層部の作品を無理してでも買う金が必要となる。今回の入選を仕切っていた顧問の屏風には100万の値段が付いた。

日本人は権威やブランドに弱い、次から次と出て来るホテルのレストランメニュー偽装事件でも、一流ホテルのレストランならと信じてしまう。芸術作品でも、料理でも自分で中身を判断する自信がない人ほど、権威やブランドに欺される。芸術作品は自分で素晴らしいと思ったものが一番で、値段が高くて買えなかったら仕方がないが、日展特選何回の作者だからといった判断は止めよう。

レストランも、あのシェフの店に予約をといったことを自慢げに言われるが、ほんとに美味しいか自分の舌で判断したい。予約が取れない有名店というブランドがあふれているが、私はそういう店はなるべく避けている。

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