行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ごちそうさんに見る究極の食育

2014-03-29 23:30:34 | Weblog

ウィキペディアによれば食育とは、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てることである。そしてこの「食育」という言葉は、石塚左玄が明治時代、自らの著作で「体育智育才育は即ち食育なり」と造語したとある。

先日高校の同期会で食育を臨床心理学から研究し、数多くの著作を刊行している室田洋子さんから、食育により非行児童を矯正もできるという話を聞いた。そうした非行に走る子供の家庭には孤食、個食が多く一家バラバラの状態だ。一家団欒の食卓は母親の手作りの食事で繋がりを意識させ、子供が自身重要と思われていることを認識させるという。家庭料理は安い材料を使うがそれは旬のものが多く一番美味しい時で、子供には季節を感じさせることになる。食卓の凄さを室田さんは著作のなかで次のように表現されている「心を育てる食卓、家族を繋ぐ食卓、人を繋ぐ食卓、心を癒す食卓、心を立て直す食卓」

室田さんはご自身実行されてるが、野菜を栽培し、一番美味しい時期に料理して、子供に食べさせてきた。これこそが究極の食育と言っている。この話を聞いて思い出したのがNHK朝ドラごちそうさんだ。番組で出て来る数多くの料理は全部手作り、それを一家が2つの丸いちゃぶ台で嬉しそうに食べ、いろいろな話題を出し、ドラマが展開していった。食卓の素晴らしさを思い出させたシーンだ。主人公のめ以子が疎開先で畑を耕し、食材を育て料理に磨きをかけ、戦災孤児や被災者にご馳走するが、食糧が貧しい中の究極の食育だと思い起こした。

私は無精だから畑をやるのは難しいが、旬の材料や地産の野菜で豊かな食事を心がけたい。早速菜花と桜エビを買ってきてスパゲッティをいただいた。

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