消費税狂騒曲
今日から消費税が3%あがり、8%になった。昨年末からの企業側の宣伝に乗せられた消費者の対応は駆け込み需要となって、経済に不安定要素を加えた。かつての石油ショック時でのスーパーから商...
消費税狂騒曲の後、この1年予想だにしなかった消費者の静かなる復讐で、個人消費は名目でも実質でも昨年に比べると減少したままだ。10%への再増税は17年に延期せざるを得なかった。安倍内閣は躍起となって賃金を上げてくれと労使に要請している。しかし今日から酪農製品や野菜ジュース類を値上げするというメーカーの発表があった。昨年の4月は駆け込み需要の反動で消費が極端に落ち込んだので、数字上は消費が回復したように出るかもしれないが、値上げに対しては消費者は我慢し、財布の紐を固くする。実質消費の回復には時間が掛かり、スーパーは値段を上げられずデフレ脱却は後戻りする可能性が強い。
高齢化で生活保護受給者は更に増え続け、マクロスライドとかよく判らない理屈で年金は目減りし、食料品の消費税を5%に減ずるような手段を執らないと10%の増税は更に経済を悪化させる。先般の日銀黒田総裁の記者会見では、マスコミが物価が上がらないのは日銀の責任とばかりに迫っていたが、いつからマスコミはインフレ期待者になってしまったのだろうか、消費者が財布の紐を緩めるない限り、物価は更に下がる。低所得者や年金生活者は更に節約をし、物価は更に下がる。
格差社会になってしまった今、高所得者の所得税を以前の水準にもどし(5兆円増収)消費税の増税は諦めた方がデフレ脱却への近道で日本経済のためになる。