(日本経済新聞 2003/11/15)
12月1日は
小説家 海音寺潮五郎が亡くなった日
海音寺潮五郎は
1901(明治34)年
現在の鹿児島県伊佐市に生まれる
本名は 末冨 東作
1923(大正12)年
國學院大學高等師範部に入学
1926(大正15)年
國學院大學卒業後 中学校の教師に
1929(昭和4)年
サンデー毎日の懸賞小説に
応募「うたかた草子」が当選
1932(昭和7)年
サンデー毎日創刊10周年記念
長編小説に応募「風雲」が当選
1934(昭和9)年
サンデー毎日大衆文芸賞を受賞
教師の職を離れ 作家に専念する
1936(昭和11)年
「天正女合戦」と「武道伝来記」が
第3回直木賞受賞
1953(昭和28)年
「蒙古来る」を読売新聞に連載
1958(昭和33)年
直木賞の選考委員就任
1959(昭和34)年
「武将列伝」をオール讀物に連載開始
1968(昭和43)年
第16回菊池寛賞受賞
1969(昭和44)年
新聞・雑誌からの依頼に
応じないという引退宣言
1970(昭和45)年
直木賞選考委員を辞任
1973(昭和48)年
文化功労者
1977(昭和52)年
日本芸術院賞受賞
1977(昭和52)年
脳出血で倒れ 心筋梗塞を
併発して逝去 享年76
平安時代の「平将門」
鎌倉時代の「蒙古来る」
戦国時代の「天と地と」
幕末の「西郷と大久保」
などと 時代を問わず
壮大なスケールの長編小説を発表した。
一方「武将列伝」「悪人列伝」
「赤穂浪士」など
史伝作家の第一人者でもある。
(長野市川中島)
「天と地」は
週刊朝日に連載(1960-1962年)
NHK大河ドラマ(1969年)
角川映画(1990年)にもなる。