旧三笠ホテル
旧軽井沢ロータリーから
北に一直線上に延びる道
「三笠通り」
新日本街路樹百選にも
選ばれている。
その途中に
「旧三笠ホテル」がある。
旧三笠ホテルは
1906(明治39)年から
1970(昭和45)年まで
営業していた三笠ホテルの
建物の一部を軽井沢町が
保存・公開している施設。
追:耐震補強と
保存補修工事のため
2020年から数年間 休館する。
三笠の名は
敷地前方の愛宕山が奈良県の
三笠山に似ているところから
有馬生馬、里見弴らによって
付けられた。
“西洋文明の薫り漂う旧三笠ホテル”
三笠ホテルは
東京帝大農学部卒で
日本郵船や明治製菓の
重役を務めていた
実業家 山本直良
(1870-1945)によって
1904(明治37)年着工し
2年後の1906(明治39)年
創業された。
当初 山本直良は
軽井沢に25万坪の土地を
求め牧場経営を計画するが
土地が適さないことから
これを断念、代わって
ホテル経営を計画している。
なお 作曲家・山本直純
(1932-2002)は
山本直良の孫にあたる。
この純洋式ホテルは
設計・監督・棟梁が
すべて日本人で
施工も地元の人々が
担当している。
その特徴は
デザイン的にも優れた技巧が
随所に施されとり
湾曲したブラケット(腕木)
で支えられた軒
太い縁取りの窓枠と
幾何学模様のガラス窓
階段の手すり 鶴と松を
組み合あせた浮彫の
カーテンボックス等
設計は 岡田時太郎
(1859~1926)が担当するが
辰野金吾の下で
日本銀行本店建設工事に
従事した経歴を持ち
後年は満州で事業家として
活躍した建築家である。
茨城県牛久市の
牛久シャトーの設計者でもある。
牛久シャトー(1903築)
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