アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

平行弦プレイエルに学ぶショパンの弾き方

2016年06月05日 | ピアノ
今日は、udurannさんちのプレイエルでおゆき先生の演奏を聞くサロンコンサートというごーじゃす企画でした(^o^)/

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楽器・楽曲解説は、なんぼでもしゃべれるshigさんです。

おゆき先生のおうちにあるピアノも、相当古いすばらしいピアノなのですが、古いといっても20世紀、世界恐慌のちょっと前に日本に入ってきたピアノ? ということで、基本的には現代ピアノです。交差弦、金属フレーム、ダブルエスケープメント。先週の工房コンサートにあったベヒシュタインと同期(?)くらいでしょうか。

今日のプレイエルはそういう現代ピアノの仕組みを持っていません。弾き心地は現代ピアノと違い、もっと「触弦感覚」があるピアノです。


つまり、下手に鳴らすとほんとどうしようもない音が鳴ります(^^;;
ショパンさんも、「体調のいいときはプレイエル、悪い時はエラール」って言っていたよね。
今日のプレイエルも、もしかしたらショパンさんの指紋がついてるかもしれませんよ(ってくらいのときのピアノ)。

全体に現代ピアノより華奢で、しかもご老体ですからデリケートなのですが、今日は調律師さんもいらしてベストな状態でのお披露目となりました。

工房コンサートでもそんな話題がありましたが、その作曲家が触っていたようなピアノで弾いてみるとわかることがあるはず…おゆき先生は、udurannさんちのピアノを弾いてたくさんのことを学んだそうで、「このピアノに出会えなかったら今、ショパンを弾いていなかったかもしれない」とかまで言っていました。

よい楽器は、いろいろなことを教えてくれるというのはよく言われることですが、
教えてくれるといっても言葉で説明してくれるのではないですから、
この場合も、実際のところ「先生」は自分の耳なのですよね。

ショパンの弾き方を求めて、頭にはすでにイメージがあり、
でもなかなかその音に巡り合えず、迷っているときに、
弾いて聴いてまた弾いて聴くうちに、
実際には耳の導きに従って、
楽器の音色が弾き方を教えてくれるのでしょう。

おゆき先生はだいぶudurannさんちに通ってこのプレイエルと対話を重ねたらしく
今日はほんとにばっちり!! ちょっと気難しいところのあるプレイエルですがおゆき先生にぴったり懐いていました。

おゆき先生の弾くショパンの舟歌は、前に聞いた現代ピアノの演奏もとてもよかったと思いましたが、
今日の舟歌はまた格別でした。もっと細かいところの、ささやくような響きがとても親密な感じで、心に染みました。

あと、マズルカから三曲…マズルカって、曲数も多いし聞く機会もたいしてなく、なかなかどれがどれと覚えられないのですが、今日のマズルカはどれも私的にはノーマークの曲だったのに、もうヤラレターー!! って感じで、すばらしかった。人馬一体という言葉がありますがこの場合なんといったらいいでしょう(^^;;

おゆき先生の弾き方は、かなり指を寝かせてやさしく引き寄せるような感じ、とりわけキーの近くから弾くようにしているように見えます。そしてこの楽器から学んだ「ショパンの弾き方」は、現代ピアノでショパンを弾くときにも生きるし、現代ピアノでショパンをいくら弾いても疑問のまま残っていた点が解決したのだそうです。

コンサートのあとでちょっと触らせてもらいましたが、なかなか思った音にならず、特に小さく弾こうとした音は鳴り損ねが多くなってしまいます。おゆき先生の今日の演奏は、細かいところがとりわけきれいに響いていましたから、ずいぶんこのピアノと仲良くなるところまで弾き込んだんだなぁという感じです。

ところで、二次会までちょっと間があったときに、artomrくんがこのプレイエルをしばらく弾いてくれたんですが、これがまたびっくりするほど違う音色になるんです。「これもアリか?」と思えるきれいな音色ではあるんですが、同じ楽器が鳴ってるとは思えないくらい違います。実はずいぶん表現の幅があるピアノなのですね。印象としては、おゆき先生は楽器との対話を特に大事にしている感じで、artomrくんのは楽器を自分流に弾きこなしているというふうに感じました。

artomrくんの弾くベートーベンに、このプレイエルは、んーーそんなにばっちり合った感じはしない…
ドビュッシーの「月の光」を弾いてもらったらこれはぴったり!!

弾き方に応じてくるくると表情を変える、なかなか怖いピアノです。

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