文庫だと分厚い上下巻、合計900ページ超、盛り込まれた曲数は半端ない多さ、そしてまたその曲ひとつひとつにドラマがあり登場人物の成長や変化があるという…
←4枚のアルバムを、リピしながら小説を読むわくわく。
この長大な小説を一本の映画にまとめるって、ほんとミッションインポシブル。
枝葉を極力そぎ落とし、切りに切っても尺に収まる気はまったくしない。いったいどうなっているのか…
と思って見に行ったのですが、ちゃんとまとまりある映画として作られている奇跡。いやすばらしい。
枝葉を取り除くような引き算的発想には解がなかったのだろう、
この映画の場合は、小説の中から、
「ここの場面は、ほんとうに動いている、演奏しているところを是非見たいよ!!」
というところをピックアップして、それをつなぐ映画的場面を加え、
そしてもちろん、全体として、同じようなイイタイコトが伝わるように製作する、
ということをかなり高いレベルで実現していた。
そう、かなり。。
私としては、映画で新たに加えられた要素の中で、いくつ気に入らないところもあったのだが、
そのあたりは吹き飛ぶ強力な説得力。
とにかく、映画化してくれて、ありがとう!! という気持ちでいっぱいです。
四人のピアニストの中で、小説として見ても、いちばん非現実的な、無理のあるキャラクターは風間塵だろう。
なにしろ、コンクール期間中に、他のコンテスタントの後をつけてピアノ練習室へ向かい、不法侵入したあげく
「ねえ、一緒にここでピアノ弾いてもいい?」
なんて言うやつは金輪際おらんじゃないですか。
しかもそれを実写でやっちゃったら…本当にどうしようもなくなりそうで…
それが、塵(鈴鹿央士)の笑顔にコロッとやられて、なんかこういうこと(こんなことされても怒らないなんてこと)あるかも、って思わせられちゃう、ねじ伏せられちゃうんですよ。キャスティングの力ってすごい。
この、月夜の連弾は公式動画で見られます→映画『蜜蜂と遠雷』亜夜と塵の月夜の連弾
二人がめっちゃかわいい(^^)(^^) ふふっ 音楽ってほんと楽しいよね。
だいたい、小説の中で、塵のピアノの描写はもう現実味がないほどの天才的演奏になっちゃってて、これを実際の音にしたら興ざめじゃないかと思うところへ、なんかこんなピアニストいるんだみたいな、ほんもの(現実)の真央ちゃんがいて「え、あっそう」みたいに納得させられちゃうわけで。
キャスティングが、ダブルで響き合い、迫ってくるすごさ。
4×2が、非常にうまくハマっている。
四人の俳優さんたちは、ピアニスト役ではあってもピアノを弾く動作がうまいというチョイスではまったくないんです。亜夜役の松岡さんだけかすかに小さいころのピアノ経験があり、あとの三人はほぼ触ったこともなかったそうで、もちろん猛練習するんだけど、マサル役の森崎さんなんてかなり下手。
でも、そのへんは映画の嘘でうまくカバーするし、わりと気にならない。それよりも何よりも、それぞれがピタッとキャラクターにハマっていることと、あと、演技が無茶苦茶うまいことですね。セリフがないところの芝居に、とても説得力があります。
そう…実は、映画の中では演奏そこまで長くないんです。重要なアイテムではあるけれど。
というわけで、映画を見終わったときには、映画に対する満足感と共に、
「あーーもっとピアノ聞きたい!!」
という欲求不満もつのるんです。それで、帰るとまずインスパイアード・アルバム(「映画「蜜蜂と遠雷」〜藤田真央 plays 風間塵」ほか)を聴いたんですが、
これだけ、素晴らしいピアニスト四人がそれぞれ、あれこれの曲(架空の曲だった「春と修羅」も共に!!)をキャラクターに沿って演奏して録音してくれたというのがまさに、映画を作った効果なので、
ほんとに、「映画化してくれて、ありがとう!!」
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この長大な小説を一本の映画にまとめるって、ほんとミッションインポシブル。
枝葉を極力そぎ落とし、切りに切っても尺に収まる気はまったくしない。いったいどうなっているのか…
と思って見に行ったのですが、ちゃんとまとまりある映画として作られている奇跡。いやすばらしい。
枝葉を取り除くような引き算的発想には解がなかったのだろう、
この映画の場合は、小説の中から、
「ここの場面は、ほんとうに動いている、演奏しているところを是非見たいよ!!」
というところをピックアップして、それをつなぐ映画的場面を加え、
そしてもちろん、全体として、同じようなイイタイコトが伝わるように製作する、
ということをかなり高いレベルで実現していた。
そう、かなり。。
私としては、映画で新たに加えられた要素の中で、いくつ気に入らないところもあったのだが、
そのあたりは吹き飛ぶ強力な説得力。
とにかく、映画化してくれて、ありがとう!! という気持ちでいっぱいです。
四人のピアニストの中で、小説として見ても、いちばん非現実的な、無理のあるキャラクターは風間塵だろう。
なにしろ、コンクール期間中に、他のコンテスタントの後をつけてピアノ練習室へ向かい、不法侵入したあげく
「ねえ、一緒にここでピアノ弾いてもいい?」
なんて言うやつは金輪際おらんじゃないですか。
しかもそれを実写でやっちゃったら…本当にどうしようもなくなりそうで…
それが、塵(鈴鹿央士)の笑顔にコロッとやられて、なんかこういうこと(こんなことされても怒らないなんてこと)あるかも、って思わせられちゃう、ねじ伏せられちゃうんですよ。キャスティングの力ってすごい。
この、月夜の連弾は公式動画で見られます→映画『蜜蜂と遠雷』亜夜と塵の月夜の連弾
二人がめっちゃかわいい(^^)(^^) ふふっ 音楽ってほんと楽しいよね。
だいたい、小説の中で、塵のピアノの描写はもう現実味がないほどの天才的演奏になっちゃってて、これを実際の音にしたら興ざめじゃないかと思うところへ、なんかこんなピアニストいるんだみたいな、ほんもの(現実)の真央ちゃんがいて「え、あっそう」みたいに納得させられちゃうわけで。
キャスティングが、ダブルで響き合い、迫ってくるすごさ。
4×2が、非常にうまくハマっている。
四人の俳優さんたちは、ピアニスト役ではあってもピアノを弾く動作がうまいというチョイスではまったくないんです。亜夜役の松岡さんだけかすかに小さいころのピアノ経験があり、あとの三人はほぼ触ったこともなかったそうで、もちろん猛練習するんだけど、マサル役の森崎さんなんてかなり下手。
でも、そのへんは映画の嘘でうまくカバーするし、わりと気にならない。それよりも何よりも、それぞれがピタッとキャラクターにハマっていることと、あと、演技が無茶苦茶うまいことですね。セリフがないところの芝居に、とても説得力があります。
そう…実は、映画の中では演奏そこまで長くないんです。重要なアイテムではあるけれど。
というわけで、映画を見終わったときには、映画に対する満足感と共に、
「あーーもっとピアノ聞きたい!!」
という欲求不満もつのるんです。それで、帰るとまずインスパイアード・アルバム(「映画「蜜蜂と遠雷」〜藤田真央 plays 風間塵」ほか)を聴いたんですが、
これだけ、素晴らしいピアニスト四人がそれぞれ、あれこれの曲(架空の曲だった「春と修羅」も共に!!)をキャラクターに沿って演奏して録音してくれたというのがまさに、映画を作った効果なので、
ほんとに、「映画化してくれて、ありがとう!!」
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