昨日は、中学の音楽の授業で習った歌を歌おうという、ちょっとよそでは聞いたことのない同窓会の第二弾。初回の記事をお読みになっていない方は「深い記憶にある歌をみんなで歌おう」からご覧ください。
バイオリンWeb発表会 J-POP特集No.12 ぼぼっとさんまで
←歌ったあとはおなかがすくのでランチではみんな快調に飛ばしてました
今回は、いろいろバージョンアップしてます。
・みんなが集まりやすい都心!!
・たっぷり三時間枠
・発声練習&賛美歌タイムあり
…それで、人数も増えて40人ほど。前回、ともかく実際に会を実施したことで、口コミが浸透したようです。
それで、賛美歌タイムの伴奏をおおせつかったんで、はりきって行って来ました。ピアノがもっとうまい人なら他にいくらでもいるはずですが、伴奏やりたくてうずうずしてる人はそんなにいないだろうから、ある意味適任です(^^)
早めに会場に着きますと、もう幹事さんたちが会場作りの真っ最中。早速ピアノを弾かせてもらうと、真新しいヤマハグランドです。素直な感じで弾きやすい。肝心の賛美歌を弾いてみますがなんかうまく弾けず(…つっかえてばっかり)、人もじわじわ増えてきたところなのでシベリウスの「踊り」「ソネット」を弾いたりしてみました。昔、礼拝のピアノ当番は、みんなが歌うときの伴奏をするだけではなくて、入場のときにBGMをなんか弾いてたんですよね、そんな感じで。まぁ昨日の場合はみんなしゃべるのに忙しくて聞いちゃいませんが(*)、グランドはやっぱりいいです。
それで、発声練習から賛美歌。賛美歌も発声練習の一部として、声楽をやってる幹事さんがちゃんと指導してくださいました。もちろん、賛美歌はただ心をこめて歌ってれば上手ではなくっても問題ないと思いますが、きれいに響くとやっぱりいいものです。みんなが歌い始めますと、伴奏のほうも不思議とつっかえることなく、ほんとに気持ちよく弾けちゃいました。実はあんまりにもへたくそでどきどきしている、と見抜いた人は少なかったと思います(笑)
さていよいよ先生の登場です。今回新たに追加された楽譜もあり、充実のラインナップを次々と歌っていきます。先生が前奏を弾き始めると、だーっとファイルをめくって楽譜を探すのですが、私は歌詞が思い浮かばないため、優れもののインデックス(歌い出し歌詞付)をいまいち活用できず、みんなが歌いだしてから(ちゃんと覚えてる人がけっこういるもんだ)慌てて開いてました。
歌が二部に分かれるところでは、先生が「一番で上を歌ったら、五番まで全部上とか思わなくていいから。いいかげんにやってね」とゆるい指示を出されるので、みんなてきとう~に二部に分かれて良い加減に歌います。
歌うときは立っていたのですが、ずっと歌ってるとくたびれてしまうので、先生は何曲か歌うと適当にお話を挟んでくださったりしてリズムを作っていました。それで聞く話が例えば、シューベルトの魔王、あれはゲーテの詩に曲をつけたわけですが、ゲーテはシューベルトの作曲がいまいち気に入らなかったらしいとか(自分の詩を超えて臨場感を出してるのがちょいムカであるということで)、そのあたりはもしかしたら昔も聞いていたかも。
でも、「スターリングラード市民は前進する」という妙に耳についていた曲が、かのショスタコービッチの作曲で、なんでも前衛的な曲を作りすぎて当局ににらまれそうになったところへ、点数稼ぎのために書いた組曲だとか…そんな話はまったく記憶になく、へぇ~と思いました。交響曲五番のあの新しい響きと、その直後に作曲されたというこの曲の古典的な響きのギャップが笑えます。ちゃんと、ふつうの曲書いてもうまいよショスタコービッチさんは…転調が頻繁で、盛り上がっていくんですけど、気分が高揚していくように、上手に作られてます。ちゃんと点数稼げたかな…(^^;;
この曲、タイトルはやたらと政治的なにおいがしますが、市民の手で木を植え、みどりの大地にしていこうという、ぶっちゃけ緑化運動の歌です。なので先生は「この歌は、今あらためてみんなで歌ったらいいわね」(←温暖化対策!?)とおっしゃってましたが…いやどうでしょうね、「カムィシンからスターリングラード、みなみはチェルカッスまで…」と言われても日本人にウケるかどうか。私たちは若いころ歌ってたんでなんの抵抗もありませんけどね。
こうやって、何も考えずに若いころにただ歌っていた歌について、ン十年も経ってあらためて先生から解説を聞けるなんて、考えてみればありがたい、つまり有り難い(稀な)ことじゃありませんか。
みんなも大好きな魔笛を歌っていたとき、「パ・パ・パ」の二重唱で、歌い出して少したったところで先生に止められました。「この歌のすぐ前のところはね、パパゲーノが、パパゲーナに会えないことを悲観して自殺しようとしていたシーンなの。それを、天使たちに止められて、『鈴があるじゃない』って気づかせてもらって、鳴らしたらパパゲーナと再会できたのね。だから『パ・パ・パ』というひとつひとつに、万感の思いがこもっているのよ…」
みんながよほど「あっけらかんと」歌っていたのでしょう(^^;; 今はもっと考えて歌えるはず。私たちそれぞれに、昔とは比べ物にならない量の、人生の背景というものがあるんですから。先生は、昔だってもっとおっしゃりたいことはあったんでしょうけど、私たちはみんなそんなまじめに音楽に取り組んでいたわけじゃありませんから(爆)、でもただ歌ってきたことが、自分の中に蓄積されていて、なにかきっかけが与えられると、それがすばらしい財産だっていうことがわかるんです。
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(*)幹事さんはしっかりほめてくださいました。行き届いた方です。
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…それで、人数も増えて40人ほど。前回、ともかく実際に会を実施したことで、口コミが浸透したようです。
それで、賛美歌タイムの伴奏をおおせつかったんで、はりきって行って来ました。ピアノがもっとうまい人なら他にいくらでもいるはずですが、伴奏やりたくてうずうずしてる人はそんなにいないだろうから、ある意味適任です(^^)
早めに会場に着きますと、もう幹事さんたちが会場作りの真っ最中。早速ピアノを弾かせてもらうと、真新しいヤマハグランドです。素直な感じで弾きやすい。肝心の賛美歌を弾いてみますがなんかうまく弾けず(…つっかえてばっかり)、人もじわじわ増えてきたところなのでシベリウスの「踊り」「ソネット」を弾いたりしてみました。昔、礼拝のピアノ当番は、みんなが歌うときの伴奏をするだけではなくて、入場のときにBGMをなんか弾いてたんですよね、そんな感じで。まぁ昨日の場合はみんなしゃべるのに忙しくて聞いちゃいませんが(*)、グランドはやっぱりいいです。
それで、発声練習から賛美歌。賛美歌も発声練習の一部として、声楽をやってる幹事さんがちゃんと指導してくださいました。もちろん、賛美歌はただ心をこめて歌ってれば上手ではなくっても問題ないと思いますが、きれいに響くとやっぱりいいものです。みんなが歌い始めますと、伴奏のほうも不思議とつっかえることなく、ほんとに気持ちよく弾けちゃいました。実はあんまりにもへたくそでどきどきしている、と見抜いた人は少なかったと思います(笑)
さていよいよ先生の登場です。今回新たに追加された楽譜もあり、充実のラインナップを次々と歌っていきます。先生が前奏を弾き始めると、だーっとファイルをめくって楽譜を探すのですが、私は歌詞が思い浮かばないため、優れもののインデックス(歌い出し歌詞付)をいまいち活用できず、みんなが歌いだしてから(ちゃんと覚えてる人がけっこういるもんだ)慌てて開いてました。
歌が二部に分かれるところでは、先生が「一番で上を歌ったら、五番まで全部上とか思わなくていいから。いいかげんにやってね」とゆるい指示を出されるので、みんなてきとう~に二部に分かれて良い加減に歌います。
歌うときは立っていたのですが、ずっと歌ってるとくたびれてしまうので、先生は何曲か歌うと適当にお話を挟んでくださったりしてリズムを作っていました。それで聞く話が例えば、シューベルトの魔王、あれはゲーテの詩に曲をつけたわけですが、ゲーテはシューベルトの作曲がいまいち気に入らなかったらしいとか(自分の詩を超えて臨場感を出してるのがちょいムカであるということで)、そのあたりはもしかしたら昔も聞いていたかも。
でも、「スターリングラード市民は前進する」という妙に耳についていた曲が、かのショスタコービッチの作曲で、なんでも前衛的な曲を作りすぎて当局ににらまれそうになったところへ、点数稼ぎのために書いた組曲だとか…そんな話はまったく記憶になく、へぇ~と思いました。交響曲五番のあの新しい響きと、その直後に作曲されたというこの曲の古典的な響きのギャップが笑えます。ちゃんと、ふつうの曲書いてもうまいよショスタコービッチさんは…転調が頻繁で、盛り上がっていくんですけど、気分が高揚していくように、上手に作られてます。ちゃんと点数稼げたかな…(^^;;
この曲、タイトルはやたらと政治的なにおいがしますが、市民の手で木を植え、みどりの大地にしていこうという、ぶっちゃけ緑化運動の歌です。なので先生は「この歌は、今あらためてみんなで歌ったらいいわね」(←温暖化対策!?)とおっしゃってましたが…いやどうでしょうね、「カムィシンからスターリングラード、みなみはチェルカッスまで…」と言われても日本人にウケるかどうか。私たちは若いころ歌ってたんでなんの抵抗もありませんけどね。
こうやって、何も考えずに若いころにただ歌っていた歌について、ン十年も経ってあらためて先生から解説を聞けるなんて、考えてみればありがたい、つまり有り難い(稀な)ことじゃありませんか。
みんなも大好きな魔笛を歌っていたとき、「パ・パ・パ」の二重唱で、歌い出して少したったところで先生に止められました。「この歌のすぐ前のところはね、パパゲーノが、パパゲーナに会えないことを悲観して自殺しようとしていたシーンなの。それを、天使たちに止められて、『鈴があるじゃない』って気づかせてもらって、鳴らしたらパパゲーナと再会できたのね。だから『パ・パ・パ』というひとつひとつに、万感の思いがこもっているのよ…」
みんながよほど「あっけらかんと」歌っていたのでしょう(^^;; 今はもっと考えて歌えるはず。私たちそれぞれに、昔とは比べ物にならない量の、人生の背景というものがあるんですから。先生は、昔だってもっとおっしゃりたいことはあったんでしょうけど、私たちはみんなそんなまじめに音楽に取り組んでいたわけじゃありませんから(爆)、でもただ歌ってきたことが、自分の中に蓄積されていて、なにかきっかけが与えられると、それがすばらしい財産だっていうことがわかるんです。
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(*)幹事さんはしっかりほめてくださいました。行き届いた方です。
同窓会の話に場違いなコメントかもしれませんが、「スターリングラード市民は前進する」のあまりの懐かしさに、少し書かせてください。
この曲、私は小学校で歌いました。四捨五入すれば、今から40年(!)前ということになります。
小3から小6まで、音楽の授業は同じ音楽専科の先生に習いました。この先生の授業では、教科書は全く使わず、ひたすら歌ばかり。先生が歌うのをまねる形で歌っていました。今から思えば「左」っぽい先生だったのでしょう、ロシア(ソ連)の歌もいくつかあったと思います。その中に、まさにこの、「スターリングラード市民は前進する」がありました。
小学校を卒業してから、この歌を歌う機会など、もちろんなかったのですが、このブログを読んで口ずさんでみると、「立てよ祖国のために~」から、「あふれゆけボルガ川」まで、歌詞をほぼ覚えているのです。自分でもびっくりしました。
全く意識はしていなかったのに自分の頭の中にあるものに思いをいたし、「遅効性の音楽授業」というタイトルとあわせて、うまく言葉にできませんが、深く感じ入りました。小3の娘の心の中にも、いろいろなものが蓄積されていくのかなぁ…などということも含めて。
アンダンテ様のブログは、いろいろと考えるきっかけを私に与えてくれますが、特に今回は、直接御礼を言いたくなり、書かせてもらいました。
支離滅裂な文章でごめんなさい。これからもロムさせてもらいます。ありがとうございます。
前回のとき、先生あんな多彩な曲をいったいどこから仕入れてきてたんですか?? といったら、音楽の先生の研究会があって~とおっしゃってました。
> 「遅効性の音楽授業」というタイトルとあわせて、うまく言葉にできませんが、深く感じ入りました。
そういっていただけると、とてもうれしいです(^-^)
> これからもロムさせてもらいます。
そうおっしゃらずにぜひコメントもよろしく!!