アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

バッハとルター

2016年06月12日 | ピアノ
ルターって、あのマルティン・ルターさんですけど、世界史の参考書によれば、「免罪符」ってそれおかしいでしょ!! って真っ当なツッコミを入れた人…

   にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ←バッハを弾くときにキリスト教のこととか考えてないけど、作曲時には大いに関係あった。

邪悪な気持ちで献金(善行)するとか関係なくって、神の教えに対する信仰によって魂が救済されるのだ、というね(信仰義認説)。ほかには「九十五カ条の論題」とか「キリスト者の自由」とかそんな話が出てきます。

で、それはまぁ私にとっては大した関心事じゃないのですけど、というかなかったのですけど、ルターさんって作曲もしてるんですって。→Ein feste Burg ist unser Gott

「神の言葉を除けば、ただ音楽だけが賞賛されるに値する」という言葉もあるそうなので、ずいぶんな音楽「推し」です。

私にとっては、キリスト教というのは大いに音楽の力を借りて布教をしているイメージで、なんというか礼拝とかがいいカンジになるのって音楽あってのものじゃないですか。私はミッションスクールに通って別に信者にはなりませんでしたけど、毎日の讃美歌、行事の際の聖歌など、音楽の響きの雰囲気というのはやはり奥深くに刻み込まれていて、特に理由もなくわりと好感度高いみたいなところはあると思います。

ミッションスクール出の信者率がどんなもんだかわかりませんが、音楽好きの率は間違いなく高そうな気がするんですよね…

そんなふうに、キリスト教と音楽って切っても切り離せないと思ってしまいますが、実は(中世以降の)ルターさん以前って、教会では楽器を排除していたのですって。えー教会にオルガンないの…

ルターさんがドイツ語訳聖書を作った話は世界史の本にもありますが、実は音楽のほうも、ドイツ語で歌えるようにとか、オルガン導入とか、貢献したらしいです。

その後、教会での(オルガン含む)音楽も複雑なものに発展を遂げ、ブクステフーデの華麗なオルガン演奏が20歳のバッハを魅了したのですね。

バッハが生まれて洗礼を受けた教会は、ルターがティーンエージャーのときに聖歌隊で歌っていた教会だそうで、バッハとルターは縁が深いんです。

バッハはごく短期間、バイオリン奏者としてキャリアをスタートしましたが、すぐオルガニストに転職して、教会に勤めたり、宮廷に勤めたりしています。宮廷のときの雇い主ワイマール公は敬虔なルター派の信者で、バッハにもわりと自由な演奏旅行などを許してくれて、バッハは優れたオルガン奏者としての名声をあちこちの地で築くことができました。

その後、ケーテンの宮廷を経て、ライプツィヒの聖トーマス教会のカントルに就任します。ここはルター派の教会の重要な音楽拠点だそうで、バッハさんはめっちゃ仕事して「週刊カンタータ」状態だったことはよく知られていますが(五年間で300曲のカンタータ!)、それだけじゃなくて「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」やら「復活祭オラトリオ」のような大作までモノにしています。

まさに、ルターなくしてバッハなし…そしてバッハも、その驚異的な作曲能力(と、オルガン演奏能力)で布教には大きな力になったんじゃないかと想像しますが、「マタイ受難曲」は不評。またこのころ、バッハと聖職者会議の間で讃美歌の選定に関してモメたりして、うまくいかなくなってきます。

と、ここまでは「すぐわかる! 4コマ西洋音楽史(2)」からの雑なまとめですが、この、モメた内容が何だったのかというのがね…この本を読んでもいまいちわかりませんが、

まぁともかく「4コマ西洋音楽史」を読むと、大バッハひとりでどんだけ音楽史の針を進めちゃってるの!! ということと、それの基盤を作ったルターGJ!!という気はしました。


shigさんに教えてもらったYouTubeを貼っておきます。

ルターの趣旨: みんなで歌える(ドイツ語)簡単な歌路線

だったのに、バッハの音楽どんだけだよややこしすぎるわみんなで歌えないだろうが!!
というのもおそらくはズレのひとつで

たとえば冒頭に貼った曲の素材でバッハの手にかかるとこんな→J. S. Bach - Cantata "Eine Feste Burg Ist Unser Gott" BWV 80
確かにややこしいわ…

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