いつか何処かで見たことのある光景だと思いながら、廃墟の中をただ一人歩いている。
空の色は何処まで行っても血のように赤く、地面は果てしなく重く濡れた黒い泥に覆われ尽くしている。
それにしても、ときおり泥の表面から波打つように生え出ては蠢く茸のようなものは何なのだろうか。細かい起伏が多い上に奇妙に柔らかい為に歩きにくい足下に絡み付いて何度も転びかける。
そして、とうとう足を取られたまま転んだ時にようやく気がつくのだ。泥の下に無数に転がるものが一体何であるのか、そして、これは過去ではなく未来の光景なのだと。
空の色は何処まで行っても血のように赤く、地面は果てしなく重く濡れた黒い泥に覆われ尽くしている。
それにしても、ときおり泥の表面から波打つように生え出ては蠢く茸のようなものは何なのだろうか。細かい起伏が多い上に奇妙に柔らかい為に歩きにくい足下に絡み付いて何度も転びかける。
そして、とうとう足を取られたまま転んだ時にようやく気がつくのだ。泥の下に無数に転がるものが一体何であるのか、そして、これは過去ではなく未来の光景なのだと。