カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

壱百壱話目の物語

2016-02-16 00:52:17 | 依頼です、物書きさん。
人生に疲れた芸術家とフェミニストな友人が始めてしまった夜明けのこない百物語

 先日死んだばかりの友人が化けて来て、延々と俺に向かって生前の恨み言を話しはじめた。アイツは相当に悲惨な家庭環境で産まれ育ち、それでも己の才能一つで世に知られる存在になったせいか言動が過激で、故に生前は周囲との無用な軋轢が絶えなかったのだ。
 だから、俺はその恨み言の一つ一つを奴とは違う視点で語って別の話に変えてやってから、最後に『それでも俺はアンタを愛していたよ』と言った。
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