アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

南回帰線(冬至の物語と言葉)

2024-12-22 | ・最新のお知らせ・イベントなど

南回帰線(冬至の物語と言葉)

いつかの冬至に書いた旅雑文です。期間限定公開終了。

  最高気温15度。

 今日もまた、フィールドとはあまり関係ないザレゴトを書いてますので・・・。

お気に召さない方は読み飛ばしてくださいね。

 

 冬至の四万十の空はサッパリ晴れて、北西の風が強いけど陽ざしがぬくい。

はるか遠い南回帰線上の太陽は、南の空の低いところを移動してゆく。

北半球は、一年でもっとも昼間が短い日。

僕は、サヨナラをいいたい日。(オフシーズンの長く寒い夜に)うつむき、冷えてしまったココロに。

 年賀状をだしに、中村の街の郵便局まで自転車を走らせる。

近所にも郵便局はあるけど、トレーニング(ダイエット?)もかねての往復30キロ。

行きのルートは、多少のアップダウンはあるものの、全体的に見ればゆるーい下り。

北西の強い季節風にグイグイと背中を押されながら、四万十川沿いの道をスイスイとゆく。

 

 木漏れ日の林道に、あざやかに赤く輝くツバキの花。

陽のあたる道の上で、かろやかに踊るハクセキレイ。

鳥は、そっと近づいてもなかなか逃げず、ダンスに夢中だ。

 

 帰りのルートは、全体的に見ればゆるーい上り。

行きとは逆に、北西のきつい風が壁となり、ペダルをきつく漕いでも思うように進まず思わず汗だくに。

そして日陰に入れば、かいた汗は、一気にグイーンと冷えてしまう。

 午後は、べランダのコットの上にころがり、下半身をシュラフに突っ込み本を読む。

元気がでないときに読む本のなかから「夜間飛行」をチョイス。

「第二次大戦末期、ナチス戦闘機に撃墜され、地中海上空に散ったサン=テグジュペリ。

彼の代表作である『夜間飛行』は、郵便飛行業がまだ危険視されてた草創期に、

事業の死活を賭けた夜間飛行に従事する人々の、

人間の尊厳を確証する高邁な勇気にみちた行動を描く。実録的価値と文学性を合わせもつ名作」

文庫本から引用。

 

 ちなみに著者は、「大切なものは目には見えないんだよ、心で見なくては」

のセリフも印象的な「星の王子様」の作者でもある。

物語を読みすすめれば(生と死の狭間で誇りと勇気をもって)

黎明期の夜間飛行事業にうちこむ男達の生き方に、ジワリと心があたたかくなる。

読み終えて本の裏表紙をふと見る、とある文字が書きなぐってあった。

期間限定公開終了~続きは、カテゴリー「レター&旅雑文」でご覧ください


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