あるBOX(改)

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追悼ジャック・ブルース氏

2014年10月27日 | 英国ロック
才能の割にはクリーム以降の成功はクラプトンと比べたら・・・なんて
ついつい言ってしまいましたが。

やっぱ「クロースロード」もジャックの歌だったら、もっ良かったのに
~とか
「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」もクラプトンとジャックで交互に
歌うけど、クラプトンの声が貧弱だもんなぁ
~なんて
やっぱり改めて思ってしまうのですよ。



でも、レコード会社やマネージメントがクラプトンを前面に押し出そうとした
~てな話は散々語られてますよね。

そのそもヤードバーズでもブルースブレイカーズでも、ルックスの良い
(マシな?)クラプトンは本人の意思に関わらずフロントに持って来られたそうです。

そういう意味では、それも「才能」ですよね。
他人に押し上げてもらう才能。

だからクラプトンがイニシアティヴ取れるようになったブラインド・フェイスで
年下のS・ウィンウッドをフロントに押し出そうとしたら、逆にウィンウッドの
反感を買ってしまったワケで。
「なんで人気も知名度もあるアナタがフロントに出ないの?」・・・とね。

逆に「オレがオレが」でクリームにトラブルを招いたジャックとベイカー、
やっぱり、そういう事が原因で以降の活動でもパーマネントな後押しを得ることは
出来なかったワケなんですかねぇ・・・。
※ミュージシャンズ・ミュージシャンとして同業者の尊敬は大きかったですけど


クリームのグループフォト。左からベイカー、ブルース、クラプトン。
ジャックさんも男前だと思うんですがねぇ・・・。

そういえば、フリーの伝記本に
「クラプトンがポール・コゾフにビブラート奏法の事を聞いた」話は載っていて
演奏がハケた後、クラプトンの同伴者から
「客席のクラプトンが君に会いたいと言っている」と聞かされて
緊張しながら赴いたら
「やぁ、君のギターはイイね。あのビブラートはどうやって出すんだい?」と
尋ねられた・・・という話ですよ。
憧れの存在からそんなコト聞かれたコゾフは「冗談でしょう!?」と驚いたそうだが
クラプトンは真面目に尋ねたかったんじゃないでしょうかね。
そういうトコ素直そうだし。

クラプトン奏法の真似から、独自のビブラート奏法を編み出したコゾフ。
そのプレイを認めたクラプトン。
クラプトンは、素直に奏法や機材の事を後輩から聞きたかったんじゃ
ないでしょうか。

クスリや酒でダメになりかけても再起コンサートやってもらえるし。
歳を取っても「渋いロックスター」として演出してもらえるし。

私なんて「スーツとコート着せてもらって甘い曲を歌って」「なにが
スローハンドだ」とか、反感持ったけど
やっぱ、それも持ち上げてもらえる才能なんでしょうねぇ・・・。



そうこうして自分に余裕が出たら、アルコールや薬物患者の治療施設を設立し
チャリティコンサートを開催。様々なギタリストに出演を呼びかけ(結果的に)
ホープ発掘やベテラン再評価の機会にしてるんだから大したものですよ。

なんか、ギタリストたちとステージ袖で微笑み合ってる姿は
本当にイイ人そうだし。

昔の哲学者ヘラクレイトス氏は「運命は性格にあり」という
箴言を残されたそうですが、やはり そうなんでしょうか。

※ジャック氏と対面した日本人ベーシストは「イイ人だった」と言うのですが・・・