あるBOX(改)

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ジミー・ペイジのプロデュース能力

2014年10月30日 | 英国ロック
ツェッペリンといえば
やはりリーダーのJ・ペイジの作曲力、プロデュース能力が
特筆されるでしょう。

確かにジミヘンがロックの可能性を広げ、クリームがハードロックの
原型を作った後で それらのスタイルを踏襲して「美味しいトコ取り」した
印象も拭えないが
※あと、The WHOも楽器構成が同じでHRの原型的なバンドだったし
 ジェフ・ベック・グループもブルースロックを原型にしながらもハードな演奏、
 ロッド・スチュワートという強力なVo.とテクニカルなギターのコール・
 アンド・レスポンスという展開は時代を先取りしていた。



だからと言ってZEPが漁夫の利を横取りしただけのバンドじゃない事も
ファンや識者は知っている。

まず、先駆者たちは「美味しいところ」を半ば捨てて次のステップに
進んでいる事。

ジミヘンは、より黒人らしさを求めファンクに接近し、新しい成果を
見せる前に薬物中毒で亡くなった。

クリームはメンバー間のエゴで解散し、クラプトンは音楽的な緊張感からの
開放を望んだ。
クラプトンが次の仲間に選んだスティーブ・ウィンウッドも天才少年時代の
爆発的歌唱から一気に成熟している。

ジャック・ブルースも反動からかジャズ系に向かった。
ジェフ・ベックは、よりファンキーなロックに移行した。
※その後ギターインストのフュージョン・ロックへ

そもそも、この辺の人達は新しさを求めてバンドメンバーが一定してないし。

同一メンバー継続と言う意味では、The WHOが居たが
マネージメントのトラブルでコンスタントにアルバムを出せなかったりして
損をした印象がある。

そこでジミー・ペイジ。
ヤードバーズでのキャリアがあり、元同僚のクラプトンやJ・ベックの
動向を見ていたであろう彼は、69年のZEP1stアルバムで
ブルースベースのスケール大きなロックを披露。

ギラギラ度を増したセカンドで人気を決定づけ、
3rdでアコースティック・フォークを取り入れてファンを困惑させたが、
しっかり「移民の歌」のようなファン受けするHR曲は収録。



「Ⅳ」ではアコーステック・フォークを咀嚼して、これまたスケールUP。
ライヴもコンスタントにコナし、特にヴォーカルとドラムのパワフルコンビは
地獄の長期全米ロードに耐える心身のタフさがあり、そのバカ騒ぎを見ながら
ストレス解消していたであろうベースとギターも非日常をクリア。

ギターも作曲に専念でき、あらたな展開を思考する事が可能だったんだな
・・・と思えます。

まぁ、「なに食ってんだコイツラ」と思わせるエネルギーが有ったんですね、
レッド・ツェッペリンというグループには。

美味しいトコ取りするにも、それだけの地力が必要・・・って事ですな。
※まぁ、ジャック・ブルースさんも当然その辺は分かってて
 イヤミ言ったんでしょうけどね