あるBOX(改)

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アニメ「寄生獣」佳境へ

2015年02月18日 | アニメ・特撮
~と言うか、もう公園で田村玲子が銃撃される回なのな。

私の印象では、この回は終盤のクライマックス。
または最終決戦へと盛り上がる前の大きな山場。

いよいよ終わりが近いと感じさせられる。



「我々はどこからきて、どこへいくのか」なんて思索するパラサイト。
情も通っていないパラサイト同士で宿り主の身体を使って性交し
新しい命を産み落とした実験者。

※その結果、生まれてきたのは、ただの人間の子供だった・・・

パラサイトはパラサイトを残せない。
自分は、自分たちパラサイトは何なのか・・・。

その思考はパラサイトの仲間から危険視され、命を狙われる事になる。
主人公シンイチを公園に呼び出した田村玲子は、さらに駆けつけた警官の
一斉射撃に晒されることになる。

これが、原作漫画では「ここまで撃つか!」という程の乱射ぶりで
メチャクチャな弾丸流れ撃ち状態だったのだが、アニメは結構おとなしかったなぁ。



私にとって田村玲子は「寄生獣」で最も深い印象を残した登場人物だった気がする。
オープンキャンバスに通う人肉食のパラサイト。
大学教授の「個体はあくまでも遺伝子の乗り物でしかない」遺伝子の利己性を
受講するパラサイト。

記憶力がダメダメな私は、昔読んだマンガや本をスッカリ忘れていたりするのだが
田村玲子の事は憶えていましたよ・・・。

我が子を銃弾から護って逝った田村がシンイチに与えた影響は大きく
感情が失われ麻痺していたシンイチの目に涙が溢れる。

ガールフレンド里美の「シンイチくんが帰ってきた」というセリフと
「おかえり」の一節は、
黒澤明監督の『生きる』における「ハッピーバースデー」に並ばんばかりの
演出だと思いました。

役所の公務員として、ただ判を押すように「死んだも同様な」生活を
続けていた『生きる』の主人公。(演じたのは黒澤組の名優=志村 喬)

末期ガンと宣告されて「何かを残さねば」と考え、区民に公園を残そうと
決意した瞬間、その喫茶店で別の若者たちが催していた誕生パーティーで
歌われた「ハッピーバースデー」。
それは老境を迎えた主人公が新たに人として生まれ直した瞬間でもあったのだ。

『寄生獣』の「おかえり」にも、やられたねぇ・・・。
泣かされてしまいましたよ。

そして事態は急転直下。
パラサイトを直感で見抜く連続殺人者や、政治家になりすまして
侵食を進めようとするパラサイト、強行的にパラサイトを攻撃しようとする
(元)自衛官・・・など登場人物が次々と登場。

物語は最終決戦に突入していく。
始まる時はどうなるかと思ったアニメ「寄生獣」ですが、
すっかり見入ってしまってますなぁ・・・。