あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

「マカロニほうれん荘」原画展の余韻

2018年06月02日 | 漫画
やっぱりちょっとボーっとしております。
ちょっとしたマカロニ・ロスです。

大盛況に終わった「マカロニほうれん荘」原画展。



ファンも主催側も、ここまで大混乱になるとは思わなかった
事でしょう。

そして、生原稿を見て改めて感じたのは、作者・鴨川つばめ
さんの「徹底的に読者を楽しませよう」という思い。



コマの端まで、あらゆる情報が詰め込まれているのです。

上のコマも「大航海時代」みたいなシーンなれど、人魚や
海の生物が描きこまれている。

ず~っと何げなく読んでいたのだが、後に荒俣宏さんの
博物誌にハマってからビックリする事になった。



16世紀に発行されたゲスナーの「博物誌」が元ネタだった
のですよね!

現実に遭遇したら命を落とす「海獣」たちを想像で描いた
図録の数々。



巨大な海蛇は船舶を沈め、それを遠ざけるために樽が多数
投げ込まれるという構図…。

そんな16世紀東欧の博物誌ネタを、当時20歳そこそこの
青年が盛り込むなんて…やはり脅威です。

ほぼ一人で週刊連載をコナし、そのうえで月刊誌にも
「ドラネコロック」を連載していた鴨川さん。



終盤は消耗し、絵も荒れ連載終了を受け入れない編集に
抗議する意味でマジックペンで描いたりの「荒れた」
状態が続きました。

※そしてフェイドアウトするように終了。

鴨川さんはそれを「ファンに申し訳なかった」と悔いて、
荒れた回の単行本収録を拒んだという。



最近描かれた「自画像」も表情は少し寂しげだ。
※でも靴の描線とか達者なんだよなぁ!さすがです!

私も終盤は読んでて心配になりましたよ。
ご本人が不本意に思う回は収録されなくて良かったとも
思っています。



いまのままで十二分に感謝に値します。

たくさん楽しませてくれて有難うございました。いや、
2018年も原画展を見て楽しませていただいています。

いまは、久々に再会した友達が去って寂しいです。
マカロニ・ロスです。

ああ、実家に帰ろうかな。そうしたら子供のころ買った
「マカロニほうれん荘」の単行本があるから。

実家のトシちゃんたちに会うためだけに帰りたいよ!