うっそうとした森に囲まれた明治神宮の境内に
井伊家下屋敷庭園跡に御苑があり、
花菖蒲の名所となっています。
数寄屋造りの木造家屋の隔雲亭は、
明治天皇が思し召しの昭憲皇太后のご休息所。
皇后さまは、行啓の折にいつも
この亭でご休憩されたとか。
中に入ることはできませんが、
こちらからの眺めは、芝生にツツジが配置、
池を見下ろせ、見事であったでしょう。
第二次大戦で焼失、昭和33年に再建。
隔雲亭から見下ろせる広さ8,300㎡の
南池(なんち)には、鯉やフナ、めだかが泳ぎ、
また、亀やすっぽんも生息しています。
冬にはカモやオシドリが飛来します。
明治神宮は、都会のオアシス、
中でも御苑は格別のオアシスです。
水面にはスイレンが咲き誇っています。
明治神宮の森ではナラ枯れから貴重な
木を守るための対策をしています。
日本各地で発生しているナラ枯れは、
カシノナガキクイムシという小さな虫が
媒介するナラ菌により樹木が枯れる被害です。
トラップ株のボトルには捕獲虫の腐敗を防止する
アマノールという食品添加物が入っています。
これは5月頃から9月頃まで設置されます。
平日でも参拝客が多いですが、
こちらは日曜日でも別世界のようです。
世界でも最も有名なスクランブル交差点と
同じ渋谷の空の下にあるのですよ。
江戸時代には家臣の子女が米作りの大切さや苦労を学ぶ
稲田が、明治30年頃、明治天皇が昭憲皇太后のために
植えさせられた菖蒲田となり、花菖蒲は、
現在では150種・大株1500株を数えるそうです。
緑の谷間に咲き競う景観は環境も良く実に見事。
花菖蒲には江戸種、伊勢種、肥後種の
三系統がありますが、ここの花菖蒲は江戸種、
花期は例年6月上旬から下旬にかけてです。
かくれ沼(ぬ)の ありとしられて 夏草の
しげみにまじる 花あやめかな
昭憲皇太后がおつくりになられた和歌です。
梅雨時に美しく凛とした花を咲かせる
花菖蒲を鑑賞した後は、パワースポットへも
足を運んでみることにしましょう。
東京では珍しい湧水の清正井(きよまさのいど)
安土桃山から江戸初期の武将、
加藤清正が自ら掘ったとされおり、
渋谷川の源流ともなっています。
毎分60リットルの水が湧くというパワースポット。
心が洗われるような清々しい気分にさせてくれました。
待ち受け画像にする人も多いそうですよ。
御苑維持協力金:500円
東京都渋谷区代々木神園町1-1
2019.6.23