同一ミュージカル作品の主演を50年も演じ続けるという
前人未到の偉業に挑むのは、喜寿を迎えた松本白鸚。
1969年の初演よりの上演回数は、
2019年10月21日に公演回数1300回となりました。
『ラ・マンチャの男』は、聖書に次いで世界的に読まれている
スペインの国民的小説「ドン・キホーテ」を原作としたミュージカル。
舞台は中世のスペインで、劇作家ミゲル・デ・セルバンテスは
カトリック教会を冒涜したという疑いで逮捕・投獄。
牢獄で囚人たちに所持品を身ぐるみはがされそうなり、
セルバンテスは、自分の脚本を守るため
「ドン・キホーテ」の物語を牢獄内で演じ、
囚人たちを即興劇に巻き込んでいくというものです。
三重構造であり、難解で、原作は第1巻で挫折して数十年、
多くの人々に愛されている原作も今なら読めそう、
読みたいと思えるミュージカルでした。
50年も続けられているというミュージカルでありながら
観るのは初めてというのも「ドン・キホーテ」に
苦手意識があったからですが、観ておかないと後悔する
そう思っての鑑賞でしたが、感動しました

歌舞伎を演じてもミュージカルを演じても
何とも素晴らしい演技力、万能型の俳優さんだと改めて思い、
50年も演じ続けられただけの作品でありました。
夢とは、夢を叶えようとする、その人の心意気
遍歴の騎士ドン・キホーテの見果てぬ夢が
感動を呼ぶ傑作ミュージカルです。
脚本:デール・ワッサーマン
作詞:ジョオ・ダリオン
音楽:ミッチ・リー
訳:森 岩雄、高田蓉子
訳詞:福井 崚
振付・演出:エディ・ロール(日本初演)
演出:松本白鸚
出演:松本白鸚/瀬奈じゅん/駒田一/上條恒彦他
帝国劇場
2019.10.16