備 忘 録"

 何年か前の新聞記事 070110 など

東シナ海ガス田開発 互いにけん制

2009-04-13 16:50:47 | 中国


'07/04/22の朝刊記事から

東シナ海ガス田開発
互いにけん制 譲らぬ日中
対象海域 認識に隔たり


東シナ海のガス田開発問題が、改善の兆しが見え始めた日中関係の大きなしこりとなっている。
今月中旬に来日した温家宝首相と安倍晋三首相の首脳会議でも決着がつかず、今秋までの解決を目指して協議を続けることとなった。
だが、共同開発の対象海域をめぐる双方の認識の隔たりは容易に埋まりそうにない。
政府与党内には、自国に有利な開発を進めようとする中国への警戒感も渦巻き、ガス田問題は依然、日中間にトゲのように刺さる。

「すでにガス田生産を始めようとしている中国と共同開発ができるのか」。
首脳会談から約1週間後の17日、自民党の外交部会関係合同会議で、出席議員から一気に不満が噴出した。
中には「中国に対抗し、日本もガス田を早期に試掘すべきだ」との強硬論まで飛び出した。

日中双方は11日に開いた首脳会談の直前まで、ガス田問題の解決を「戦略的互恵関係」構築の大きな柱に据え、ぎりぎりの調整を続けた。
しかし、共同開発の海域をめぐる意見の開きは埋まらずじまい。
結局、「双方が受け入れ可能な」「比較的広い海域で」共同開発を行うとの抽象的な表現で文書をまとめた。

両国は今後、5月に局長級の実務者協議を行う。
その後も話し合いを続け、儀対策を練った上で今秋までに結果を両首脳へ報告する段取りを描くが、実態は「結論先送り」。
「こういう本当の懸案が前進しないと、真の日中友好はできないのでは」(外相経験者)との声がでている。

こうした批判が広がりを見せる背景には、ガス田開発をめぐる中国の言動に対する、抜きがたい不信感が根底にある。

首脳会談が行われた11日、中国の国有石油大手の中国海洋石油が、ホームページ(HP)上に載せた年次報告書で、日中中間線付近の「樫」(中国名・天外天)での生産開始を表明。
12日には中国外務省の秦剛報道官が定例会見で、「白樺」(同・春暁)などは共同開発の対象外との考えを示し、日本をけん制した。

一方、参院本会議では20日、海洋資源開発施設の周辺で船舶入域を取り締まる海洋構築物安全水域設定法が可決、成立した。
塩崎恭久官房長官は同日の記者会見で「東シナ海を含む海洋にも適用される」と述べ、逆に中国をけん制。
資源開発をめぐる日中の確執は収まる気配がない。


コメント
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