’08/03/31の朝刊記事から
サドル師 戦闘中止呼び掛け
イラク混乱 収拾の可能性も
【バグダッド30日共同】イラクのイスラム教シーア派反米指導者サドル師は30日、自らの民兵組織マハディ軍に対し、戦闘中止を呼び掛けた。
これによりイラク治安部隊が25日、南部の要衝バスラでマハディ軍との戦闘を開始して以来約1週間に及んだイラク全土の混乱が、収拾に向かう可能性が出てきた。
イラク政府のダバハ報道官は歓迎の声明を発表する一方で「犯罪者を対象としたバスラでの作戦は継続する」と言明、当面はマハディ軍側の出方を見る構えを示した。
イラクのメディアは30日、中部ナジャフで29日夜、サドル師派とイラク政府の交渉が始まったと伝えた。
交渉を拒否してきた政権側が、一転して交渉に応じたことが戦闘中止の呼び掛けにつながったとみられる。
中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどによると、サドル師は「宗教的責任と、イラク人の流血を止めるため」に武装活動中止を呼び掛けた。