月の石
'07/04/29の朝刊記事から
牛肉の全面開放 主要議題ならず
日米首脳会談
【ワシントン28日共同】安倍晋三首相とブッシュ大統領による27日の首脳会談では、米国が日本に牛肉市場の全面開放を求めている問題は主要議題とならなかった。
日米は今後、日本の輸入条件緩和に向けてた協議を始める予定だが、具体的内容や時期をめぐる隔たりは大きく、問題解決には程遠い情勢だ。
ブッシュ政権は、国際獣疫事務所(OIE)が5月下旬にパリで開く総会で、月齢を問わず牛肉を輸出できる国に米国が正式認定されるのを待って、日本に対し、月齢制限撤廃などの要求を強める構えだ。
日本にとって輸入条件緩和は、消費者の反発に直面する恐れがあるだけでなく、国内検査態勢の見直しに波及する可能性もある難題だ。
政府は、内閣府の食品安全委員会に緩和の是非を諮問する方向だが、「科学的知見に基づいた国内手続き」(松岡利勝農水相)に時間がかかれば、米国からは「事実上の貿易障壁」との批判が噴き出しそうだ。