ヴェトナム 歴史博物館前で結婚式
'06/12/31の朝刊記事から
フセイン元大統領 死刑執行
判決確定から4日 イラク治安悪化は必至
【カイロ30日鄭真】
独裁者として四半世紀近くイラクを支配し、2003年のイラク戦争後に拘束され、イラク高等法廷で人道に対する罪に問われ死刑判決が確定していたフセイン元大統領(69)に対する絞首刑が30日午前6時(日本時間同日正午)ごろ、バグダッドで執行された。
イラク国営テレビなどが伝えた。
米国主導で設置された同法廷の公平性をめぐり国際社会の批判もある中、マリキ首相は死刑確定後わずか4日で刑を執行した。
旧政権の関与が疑われる犯罪の大半は未訴追で、元大統領の犯罪の全容は未解明のままとなった。
旧フセイン政権
アラブ社会主義を掲げるイラクの支配政党バース党内で要職を歴任してきたフセイン革命指導評議会副議長が1979年、議長兼大統領に就任、権力を掌握した。
イスラム教スンニ派のフセイン大統領は、治安機関を利用した独裁体制を敷き、シーア派やクルド人を弾圧、多数を虐殺した。
70年代の石油開発で潤った国家財政は、80-88年のイラン・イラク戦争で疲弊。
90年のクエート侵攻、91年の湾岸戦争を経て国際的孤立を深めた。
2003年3月20日イラク戦争開戦。
4月9日のバグダッド陥落で政権は崩壊した。