
’07/11/23の朝刊記事から
山田洋行 海自器材でも水増し
防衛省 取引停止、返還請求へ
元専務宮崎元伸容疑者(69)が業務上横領容疑などで逮捕された防衛商社「山田洋行」(東京)が、海上自衛隊の救難飛行艇に使用する整備器材など2件の契約で代金を不正に水増し請求していたことが22日、新たに分かった。
同社の米津佳彦社長が22日午前、防衛省を訪れ、メーカーの見積書を改ざんしていたことを認め「過去の契約のかなりの分で(水増し請求を)していたと部下から聞いている。申し訳ない」」と謝罪。
防衛省は山田洋行と、取引に関与した米国子会社「ヤマダインターナショナルコーポレーション」を取引停止処分にした。
過去5年間で約670件に及ぶ契約について事実関係の調査を進め、水増し額を確定させた上で返還を求める。
共同通信の取材に山田洋行の関係者は、同社ではメーカーの見積書や請求書を偽造し、組織的、恒常的に水増し請求していたことを証言している。
防衛省によると、水増し請求が発覚したのは、海自の救難飛行艇US2に使用する米ダイナミック・インスツルメンツ社製のプロペラ整備用器材と、海自哨戒ヘリコプターSH60Kに搭載されている米オートロニクス社製の油圧系統制御器材。