’07/11/12の朝刊記事から
自衛官自殺 年100人以上
ストレス、いじめ背景?
04年度から3年連続
2004-06年度で、自殺した自衛官が毎年度100人に達していることが11日、防衛省の調べで分かった。
05、06の両年度は共に101人と過去最多で、07年度も半年間(4-9月)で53人とこれらを上回るペース。
ストレスや部隊内でのいじめを背景に挙げる声もあるが、同省は原因は不明とする一方で「自殺者増は深刻。カウンセリングの充実を図りたい」としている。
同省人事教育局によると、06年度の自殺自衛官は陸自65人(前年度比1人増)、海自19人(同4人増)、空自9人(同5人減)、事務官8人(増減なし)。
過去10年間では、01年度の64人が最少で、04年度に初めて100人となり、3桁に突入した。
10万人当たりの自殺者は06年度で38.3人。
人事院がまとめた国家公務員の17.7人(05年度)の2倍強に当たる。
原因を見ると,同省の06年度調査で「その他・不明」が63人、「借財」23人、「家庭の悩み」11人と続く。
自衛隊に詳しいジャーナリスト三宅勝久さんは、自殺の背景として「いじめや借金苦も後を絶たず、組織の閉鎖性も要因。海外派遣、テロ関連の警備強化もストレス増を後押ししている」と指摘。
04-06年7月にイラクへ派遣された陸空両自衛官のうち、帰国後の自殺者は7人を超す。