'07/04/04の朝刊記事から
中外製薬 東大教授講座に300万円
タミフル調査会の参考人
タミフルを服用した十代の患者が異常行動で死亡した症例などを検討するため、昨年1月に開かれた厚生労働省の安全対策調査会に参考人として出席した五十嵐隆東大教授の小児医学講座に、タミフル販売元の中外製薬が2006年度までの6年間に計300万円を寄付していたことが3日、分かった。
五十嵐教授は同調査会で、タミフル服用後の小児死亡症例に関し「因果関係は否定的」とする厚労省の判断を支持していた。
同省はこの死亡例も含め、中外製薬から報告された副作用が疑われるすべての事例について再検討する。
タミフルをめぐっては、調査会とは別に因果関係などを調べる同省研究班メンバーの大学講座や所属先の研究機関に中外製薬から寄付金が出ていたことが表面化し、柳沢伯夫厚労相がルール作りを表明。
研究分野だけでなく、医薬品の安全性判断にかかわる行政組織の委員や参考人の人選の在り方についても議論が必要となりそうだ。