今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

80分の男

2006年01月21日 | 映画
 映画「博士の愛した数式」を見てきました。お供は妻と娘2号。(実際には見たがったのは2人で私がお供ですが) 公開初日なので混雑するかと思いきや、雪の影響か人出が少なかったようで楽勝でした。映画としては結構面白かったです。風景も綺麗だし、雰囲気もよかったし。

 深津絵里については、写真集出しても見る気もないしトーク番組に出るって言っても見る気もないですが、ドラマや映画だと「わりといいかも」と思います。そういう点で女優としては評価できるのでしょう。

 で、話のテーマは「80分しか記憶の持たない男」ですが、こういうのは実際あるのでしょうか? 突っ込むとキリがないのですが、「ありえんなぁ」とか思います。というのも、80分前の事を忘れてしまうとして、

12時     ウンコ踏んじゃった
12時30分  ウンコ踏んじゃった事を激しく後悔
13時     ウンコ踏んじゃった靴を洗う
13時30分  ウンコ踏んじゃった靴が乾かなくて履けない

という展開だとすると、90分後の13時30分の時点ではウンコ踏んじゃった瞬間の事は忘れてるとしても、60分前の「ウンコ踏んじゃった事を激しく後悔している自分」についての記憶は残ってるわけです。なおかつ、14時30分になっても「ウンコ踏んじゃった事を後悔している自分を思い出しながら靴が乾くのを待っている自分」の記憶が残ってるわけで、ウンコ踏んじゃってから150分後の段階でも、ウンコ踏んじゃった事は覚えているという事になるわけです。この辺どんなもんでしょう。

 なお、念のために言っておきますと、別に映画の中で寺尾聰がウンコ踏んじゃったわけではありません。あしからず。

 この映画を見ていて、いしいしんじ氏と中島らも氏の対談本に出ていた森毅先生の数学の授業の話を思い出しました。先生は授業の始めにいきなりある生徒を指差して、
「数学において数とはいくらまで勘定できたら偉いか答えよ」
と言ったとか。
「自分は無量大数という位まで知ってます」
「阿保、死ぬまで勘定しとれ! 君らが言うてるのは算数。数学における数というのは3つでええ。0、1、ぎょうさん、この3つや!」ですって。

 すなわち「存在するのかせえへんのか。存在するんやったら単数か複数か。それを考えるのが数学です。」ですと。かっこいいですね。この話もそうですが、今日の映画も数学にちょこっと興味を持つきっかけにはなります。それと、結構音楽が良いと思ったら、担当は加古隆でした。ん~あんまり好きな人ではないんですけどね。

 ということで、結構お奨め映画ではあります。どーですか、お客さん。

 映画を見てからは、シネコンの隣りの書店に行きました。本日のお買い上げは、「わしズム」と「海の仙人/絲山秋子著」の2冊。文庫本の平積みでは「けものみち」が目立ち、若い女性がそれを一生懸命立ち読みしていたのが印象的です。もちろん店員に「お客さん、えっちな人ですね。…だぁっ! 帰ってくれ、うちにはエッチなお客さんはいらん!」と追い出されていたのは言うまでもありません。(吉田戦車先生ごめんなさい)