単身沖縄から出てきて15年、暢子は念願だった沖縄料理の店を横浜にオープンしました。お祝いに集まった人々の前で暢子は「これが私のやりたかったことさー。ちむどんどんするー。」と叫びました。
…と、次のシーンで見えるのは山原にある比嘉家の天井。布団で寝ている歌子の顔を、心配そうに母の優子が覗き込んでいます。
「あれ…、ここは一体…。うちは、どうして?」
「歌子! やっと目が覚めた? また熱が出て倒れたって連絡があったから、昨日中学まで迎えに行ったのに覚えてないの?」
「え…、うちは倒れてたの? じゃあ、にーにーやねーねー達は?」
「賢秀はコカインの仕事で稼ぐってコロンビアに行ったきりさー。良子は高校を出てから川崎で働いてて、毎月お金をたくさん送ってくれてるさー。」
「そうだったんだ…。」
「さっき歌子が眠ってる間に帝国金融の社長さんが来て、歌子は器量よしだから良子より高く売れるって言ってくれたさー。家も畑もみんな借金だから、お母さんは歌子の病気が治って働いてくれるのを待ってるさー。」
「そんな…。」
「歌子が目が覚めたから、お母さんは夜の勤めに行ってくるね。今からちょっとお風呂に入るさー。お父さんも今日はヤバい仕事があるから帰れないっていってたさー。」
「え、じゃあ暢子ねーねーは?」
「だれ? 暢子って。まだ寝ぼけてるの? あなたのねーねーは良子しかいないさー。」
ということで、「ちむどんどん」のストーリーはすべて熱に浮かされた歌子の妄想によるものだったのでした。果たして比嘉家は借金苦から抜け出せるのでありましょうか。
夢オチというのはこういうものです。こういう展開になるかと思うとちむどんどんしますね(?)。
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