アーサー・コナン・ドイル
訳:小林司/東山あかね
[注・解説:C・ローデン 訳:高田寛]
『シャーロック・ホームズ全集⑨ シャーロック・ホームズの事件簿』★★★
これが本当の最後
『冒険』、『思い出』、『帰還』、そして『最後の挨拶』
残りの12編がこの『事件簿』となります。
ホームズあるあるレンガ並みのボリュームP749!
---(前書きより)
片時とはいえ、浮き世の憂さを忘れ、気持ちよい気分転換になったというのであれば、作者冥利につきる。
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しかし批評家達は「紙屑」呼ばわり・・
(ホント昔から評論家って一方的過ぎますね(世論はいつの時代も厳しい))
--------(抜粋)
「高名な依頼人」、「這う男」など数々の難事件を鮮やかに解決するホームズともついにお別れ。四十年間のホームズ物語が幕を閉じる、最後の短編集
決定版「シャーロック・ホームズ全集」の最終巻
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49作目
・マザリンの宝石
めずらしく第三者目線で描かれた作品
なつかしき古巣を訪れたワトスン
ホームズのダミー人形はマンガでも再現さえていたのを覚えている。
子供心に斬新だなと。
50作目
・トール橋★★★★
お金にも名誉にも興味がない、事件そのものだけに興味があるホームズ
そのブレない姿勢に拍手!
気に入らない依頼者にはガンとした態度 応援したくもなる。
(ただP79の挿絵は弱々しく頼りない(^▽^;)・・)
トリックは微妙だけど、語り通すホームズに惹きこまれた。
男と女の物語
51作目
・這う男
ホームズが引退する直前の事件
自制と配慮
「すぐ来い」と命令口調で言われても、気にしな~いワトスン
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わたしは、彼の精神を研ぎ澄ます砥石であった。
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卓越してるわ(笑)
二人の同盟関係は誰も邪魔出来ない。
狐憑きじゃないけど、廊下を這う教授を想像して苦笑・・
いつの時代も若返りの媚薬を求めて止まない。
52作目
・サセックスの吸血鬼
「ぼくたちの探偵局は地に足をつけた方針で行っているのだから、それを貫いていくべきだ」
ホームズの言葉とは思えない(^▽^;)
違和感を感じた。
53作目
・三人ガリデブ
がりとでぶ・・違います人の名前です。
54作目
・高名な依頼人
よくある代理人が訪れ「依頼人の名は明かせません」パターン
名声を轟かせているホームズですから、みな藁にも縋る思い。
恋は盲目 誰にでも言えます。
(現にわたしもそうですし)
裏をかくホームズにも慣れて、他の書籍でも疑うことになってしまう。
知ったようなトリックもこの当時は斬新だったんだろう。
---(注・解説より)
「罪から来る報酬は死です」(新約聖書『ローマ人への手紙』第6章第23節)
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55作目
・三破風館
最も手強い敵登場!?お相手は絶世の美女
しかし全くなびかないホームズです(^▽^;)
ご用心!ご用心!(笑)
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「ご不在というのは、あなたに対してだけです」
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『千一夜物語』
56作目
・白面の兵士
新事件ごとに白紙状態のワトスンを絶賛・・(苦笑)
「シャーロック・ホームズ自身が語る、最初の冒険譚」との宣伝文句が掲載された。
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「ものごとを知るのが私の仕事です。それが私の商売です」
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57作目
・ライオンのたてがみ
続ホームズ本人による語り(ワトスンが不在で淋しそう・・)
鞭で打たれた背中から想像する世界
しかし犯人は意外な・・
どこかで聞いたことのあるフレーズ
先日もどこかで聴いたことのある似ている音階にリピートして何度も聞いたけど、
結局は思い出せなかった。
58作目
・隠居絵具屋
ワトスンの語りがしっくりくるなぁ
そう思わずにはいられない。
相変わらずホームズにパシられてますが(笑)
もう挿絵を見ると偉そうなホームズに苦笑です。
分かち合った友よ。
59作目
・覆面の下宿人
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探すことではなく、選択することであった。
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このホームズ譚はたくさんの事件の中からワトスンがチョイス(ホームズの意向あるが)
ちなみにホームズは隠居するまで23年間探偵として活動しました。
60作目(本当のラストです!!!)
・ショスコム荘
ロンドンっ子の二人は郊外に釣りに出かけましたとさ(^▽^)/
最後は平和で。
終わりよければ全てよしって言いますものね。
物語を読み終わっても大ボリュームな解説+付録が残されてます。
(正直滅入ります)
最後に「今さらですが名探偵コナンってコナン・ドイルからですよね。」
「そらそうだよね 他の可能性を考えてなかった・・」
以上 シャーロック・ホームズ全巻制覇でした。
またいつの日か!!