思った。
本当に弱っている時こそこの文章の虜になるって。
世間一般って何?って大きな気持ちになってとても楽になれる。
今現在は峠を越えたのか浄化のおかげなのか勢いが削がれ進まなくなった。
ちょっとした気分転換のお誘いがあったからかも?
波がある。大きな波と小さな波 さざ波さぶん。
今はどんなあなたでも受け入れる。
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「いまこの瞬間も、歴史の一部なんだよ」
必要なのは未来であって、過去ではない。
「一時の激情にのみこまれてしまうと、自分も相手も不幸になる」
夕焼けというのもは、どこの国で見ても人を感傷的にさせるらしい。
海で泳ぐとき、足のうらが最初にはなれる瞬間、両手を前にのばし、身体を倒すと同時にぶわりと浮き上がる瞬間が私は好きだ。
親友というのは、私が強い興味を持っているものの一つだ。ハイジにはクララがいる。スカーレットにはメラニーがいる。メロスにはセリヌンティウスがいて、光源氏には頭中将がいる。
恋。それも、私が強い興味を持っていることの一つだ。キャサリンにはヒースクリフがいて、光太郎には智恵子がいた。フィッツジェラルドにはゼルダがいたし、ジェイクにはヘレンがいた。どうしてそういうことになるのだろう。他の組み合わせではいけないのだろうか。どれがそれか、どうるればわかるのだろう。
夕方と夜のあいだの時間で、図書室は電気をつけないと暗いが、つけてしまうとたちまち空気中の何かがそこなわれる。たとえば晩夏の気配が。裏庭の木も、昼間ほどくっきりは見えないけれど、夜ほど黒々と闇に沈んでもいない。
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雪解けだと思っていたけど、そうじゃなかった?
ぶひ
ぶひぶひ
ぶひぶひぶひ
ぶひぶひぶひぶひ
村上春樹
『海辺のカフカ ㊦』★★★
「『純粋な現在とは、未来を喰っていく過去の捉えがたい進行である。実を言えば、あらゆる知覚とはすでに記憶なのだ』
「ねえ大島さん、ひとりでいるときに相手のことを考えて、哀しい気持ちになることはある?」
「もちろん」と彼は言う。「おりにふれてある。とくに月が蒼く見える季節には。とくに鳥たちが南に渡っていく季節には。とくに――」
「どうしてもちろんなの?」と僕は尋ねる。
「誰もが恋をすることによって、自分自身の欠けた一部を探しているものだからさ。だから恋をしている相手について考えると、多少の差こそあれ、いつも哀しい気持ちになる。ずっと昔に失われてしまった懐かしい部屋に足を踏み入れたような気持ちになる。当然のことだ。そういう気持ちは君が発明したわけじゃない。だから特許の申請なんかはしないほうがいいよ」
僕はフォークを置いて顔を上げる。
「遠くにある古い懐かしい部屋?」
「そのとおり」と大島さんは言う。そしてフォークを宙に立てる。「もちろんメタファーだけど」
「私の中にはあなたが知らなくてはならないようなものなんてなにひとつないのよ」
「いいかい、戦いを終わらせるための戦いというようなものはどこにもないんだよ」
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3月1日に全線開通
常磐自動車道の最終開通区間、常磐富岡-浪江IC間14.3キロ