尼崎の脱線事故、6日になってわかってきたことが、
始発駅でもオーバーラン、回送乗り入れで JR脱線事故
2005年05月06日15時18分 asahi.comより
兵庫県尼崎市のJR宝塚線(福知山線)の脱線事故で、脱線した快速電車に乗務していた高見隆二郎運転士(23)=死亡=が、回送電車を運転して始発の宝塚駅に乗り入れた際にもオーバーランしていたことが6日、兵庫県警捜査本部(尼崎東署)の調べでわかった。脱線直前に停車した伊丹駅には約30秒遅れで到着していたことも判明。同駅で約40メートルオーバーランしたため、遅れは約1分30秒まで拡大した。県警捜査本部は、高見運転士が二つの駅でオーバーランを繰り返したことで動揺し、ダイヤの遅れを取り戻そうと速度超過のままカーブに進入した疑いがあると見ている。一方で、高見運転士の健康状態や車両の不具合が影響した可能性も捨てきれないとして、さらに調べを進めている。
高見運転士は、脱線した快速電車に乗務する直前、大阪・京橋発尼崎行きの東西線の普通電車に運転士として乗務した。運行ダイヤでは、同日午前8時9分に京橋駅を出発し、同26分に尼崎駅に到着。そのまま回送電車として、同31分に同駅を出発して宝塚線に入り、同55分に宝塚駅に到着することになっていた。
捜査本部が関係者の調べを進めたところ、高見運転士が運転する回送電車は、宝塚駅に乗り入れる際、オーバーランして同駅に停車していたことが新たにわかった。電車は同駅に8分間停車した後、同9時3分発の同志社前行きの快速電車として折り返し運転され、高見運転士がそのまま乗務した。
高見運転士が乗務する快速電車は、宝塚駅を出発後、2駅に停車。3番目の停車駅である伊丹駅に予定より約30秒遅れて到着した。
素人の分析だが、最初の回送電車でのオーバーランではそれほど問題にはならないはず。ただ、事故を起こした快速列車としての運行では、脱線直前の停車駅伊丹で30秒遅れている。これはダイヤのキツさと途中の中山寺、川西池田で乗降にでも手間取ったとかもあろうが、高見運転士がオーバーランを恐れるあまり停車時に慎重になりすぎ遅くなったしまったのではだいだろうか?そしてそれをまず伊丹までに取り戻そうと急いだら今度は正規の位置に止まりきれずに60mの(これも最初の発表から2度も距離が変わっている)大幅オーバーランをやってしまい、さらに遅れてしまいここでもうパニック状態に・・・おそらくその後の処分を恐れて・・・なってしまったのではないだろうか?それがその後の“暴走”となってしまったのではと・・。
ゲームと比較しては申し訳ないが、「電車でGO!」を筆頭に電車運転のシミュレーションゲームは多数ある。これをやったことのある人なら電車の運転は停車時が一番難しいのはわかるだろう。オーバーランを恐れて慎重になりすぎると遅れが出る・・・高見運転士が素人のゲームのような運転を繰り返してしまったのが不幸の始まりだったのだろうか。