その姿は見えなくても
圧倒的な力がそこにあるとわかる。
独裁者には備わらぬ力です。
数日前の夕刻。
西の空が変化していました。
光の舞い降りたその場所はちょうど富士山です。
富士山、
日本でこの存在を知らない人がひとりとしておらず。
誰しもが皆その姿に息をのむ。
富士山を知ったのがいつかと訊かれたら
あまりよく覚えていなくて、
遠くとおく、ずっと遥か昔の出会いのように。
さまざまな自然環境のなかで
誰とも群れず、
その姿はさながら天のごとく。
天が教えてくれるのです。
人もすごい。
どんな環境でも
自身で変化を起こすことができるのが人間だと。
人は慣れ親しんだことが好きです。
居心地がいいから。
が、すでに自分の手の中にありながら
まだ一度も使っていない素材ってたくさん持っていたりします。
わかっていながらにして
一度きりの人生でそれを作動させないとは
最高にもったいないことなのかもしれません。