雪の女王見ました。
面白かったです。
韓国の四季ハウスに雪の女王の部屋があったわけがわかった気がしました。
春のワルツが(秋の童話+冬のソナタ+夏の香り)÷3だったのが、雪の女王は(秋+冬+夏+春)÷4の世界です。
雪の女王を春のワルツのアナザーストーリーとして見ることもできるのです。
私の感じた雪の女王のテーマは主人公ハン・テウン(ヒョンビン)の罪の意識と喪失感をいかに解消していくかだと思いました。
これは春のワルツのチェハにも共通しています。
自分の名前を変え、別人として生きていくことで、本当の自分の抱える問題に直面しないで避け続ける。
しかし、時が来て彼は本当の自分を取り戻さなくてはならなくなるのです。
春のワルツの弱点は、どうして子どものスホにそこまで責任を負わせるのかということです。
スホは父親の罪を父親以上に償わなければなりませんでした。
そこにちょっと無理がありました。
そこで雪の女王では主人公テウンは高校生にして、親友の自殺の原因が自分だという罪の意識を負わせました。
テウンは家出し、名前をハン・ドックと変え、死んだ親友の夢だったボクサーになろうとします。
そのためテウンの母は行方不明になり、再会した時には息子に対して心を閉ざしていました。
テウンは自殺を図った女性ボラ(ソン・ユリ)に出会います。
ボラに自殺した親友の面影を見たテウンはボラを救おうと思います。
実はボラは中学生の頃、高校生だったテウンに出会ってほのかな恋心を抱いていたのです。
しかし、テウンの親友の自殺の日に再会の約束をした二人はそのまま会えずにいたのです。
ボラはずっと病気でいつ死ぬかわからない体でした。
ボラはドックが初恋のオッパ(お兄さん)だと気付きます。
ドックもボラが昔出会った女の子だと知ります。
ドックはボラの凍りついた心の裏の悲しみや優しさに気づき、彼女をいとしく思うようになります。
しかし、ボラが親友の妹だったとわかり、彼女から離れていこうとします。
ボラもお見合い相手の医者と付き合うことにします。
ボラはハン・ドックが兄を自殺させた兄の親友ハン・テウンであることを知ります。
同時にハン・テウンの抱えている悲しみを知ります。
それはボラも同じ悲しみを抱えていたからです。
二人はボラの父の反対を押し切り、付き合い始めます。
数学の天才だったテウンは再び数学の勉強を始めます。
彼の実力が認められようとしたのも束の間、ボラは倒れてしまいます。
この辺は秋の童話みたいでした。
テウンはボラが死んだら、ボラとともに死のうと考えます。
秋の童話と違うところは、テウンは一人になってもなんとか生きていきます。
自分に最も大切な愛を手に入れるには同じくらい大切なものを失うということが四季シリーズによく出てきます。
冬のチュンサンの視力とか春のチェハの指とかです。
だから、自分に最も大切な愛を失くしたテウンは逆に数学者としての名声が与えられたのでした。
もしかしてボクサーだったテウンの頭脳が試合で衝撃を受けて数学を考えることができなくなったとしたら、ボラとの愛が得られたのかもしれません。
ものすごく悲しくて、でもこれしかないラストなんですよね。
全16話というのもすっきりしています。
あと、ずっと見ていて思ったのは、春のウニョンがソン・ユリでなくてよかったなあーということです。
テウンの母「ほかの誰でもなく自分のやりたいことをやりなさい。もう、そうしたっていいんだよ。お前は」
テウン「俺はこれまでの人生で何かを本気でしたいと望んだことは一度もなかったんだ。だけどきのうは違った。ボラが苦しい時俺がそばでささえてやりたいって思った。いや、違う。ただ、あいつのそばにいたいっていう一心だったのかも」