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文春文庫本“海軍乙事件”を読んで

先週は高松へ審査に赴いて、結構忙しかった。今回はその時についでに見て廻った屋島観光を報告するべきだと思われるが、この夏休み以来、ずっと“見て歩く記”の投稿になっているので、それが続き過ぎるのも面白くない。今回は今夏の東京行とこの高松行の道中で読んだ文庫本“海軍乙事件”を取り上げたい。この本は、私の好きな吉村昭氏の短編集だ。 この短編には、旧日本軍官僚のいい加減さ、人命軽視、自己保身、秘密主義の悪しき性癖が端的に出ているエピソードが書かれている。そういう性癖、“伝統”を今の高級官僚も連綿と引き継いでいるのだとすると、否、どうも確実に引き継いでいるような気配が濃厚なのだが、日本の将来は非常に心配である。 国家の財政破綻と年金の破綻、それに備えるためという増税、にもかかわらず有効に国費を費やさず、オリンピック開催を奇貨として無駄遣いばかりしている実態に大いに不安を覚えるのだ。これは日本の官僚に特有のことだろうか、特有のことならば何故そうなのだろうか、その原因を知りたいものだ。それとも政官一体の見え難い癒着が問題か・・・。 . . . 本文を読む
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