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伊東光晴・著“アベノミクス批判”を読んで―日本人の政治学的“知性”レベルを問う

先日、安保法案が国会を通過し成立したが、それはこの国のありように多くの問題を残した。それに関連して、大手出版社からのメルマガに紹介された“安保反対派はデモよりも「政権交代こそ常道」を痛感せよ”という有名私立大学の准教授による記事をネットで思わず読んだが、これが日本の政治学者のレベルなのかと内容の浅薄さに落胆を覚えた。 その一方で、“真眼”で社会を見る人、自由主義の碩学、筋金入りのケインジアンである伊東光晴氏はアベノミクスをどのように見ているのか、その著書“アベノミクス批判”を読んでみたのだ。読了して、驚倒する内容であった。幅広く深い経済学への造詣を梃子にした徹底したアベノミクス批判に始まり、それは経済政策のみではなく、首相への人物像から政策全般に及ぶ徹底したアベ政治全体への根本的批判であった。 またこれによって、アベ政治が米国の国益最大化に大きく寄与していることが理解できるようになった。またそのためには、伊東氏のような幅広い深い教養が要ると思い知るのだった。 . . . 本文を読む
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