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“いじめ自殺”について

先週は 非常に忌まわしい日本社会の断面を覗いた印象でした。
北海道や九州で 子供達が自殺したという報道が相次ぎました。
特に 九州の事件は 酷く、この場合の原因は 以前担任だった教師の言動が引き金で校内での 自殺した生徒へのいじめを引き起こしたようです。
そして 自殺した生徒の机には 花瓶は無く、酷い言葉が書かれていたとの報道があります。葬儀には 参列しても、ニヤニヤして手を合わせなかった子供も居たらしい。こと ここに極まれりの感があります。
そして、さらに驚くべきことに この以前担任だった教師が どうやら“優秀”と評価されていたらしいのです。

この教師は 1999年ごろ、生徒のいじめ防止など人間関係向上のためのコミュニケーシ ョン体験「エンカウンター」の指導研修を受けていたとのことです。あるテレビ番組で コメンテータの1人が “私も この研修を受けようとしたのですが、落ちてしまいました。それくらいの超エリートでないと 受けられない研修ですね。”と言っていました。出演者一同、一瞬 無言で唖然としていました。私も 非常な衝撃を受けました。

この酷い教師がどうして“優秀”と評価されたのか。“からかう”対象を作っておいて、学級崩壊を防いできたというやり方で“優秀”という評価を得るようになったのでしょうか。“からかい易かった。”という教師の発言は “からかう”ことの常習性をうかがわせます。
教育行政 最前線の校長はそういうやり方を黙認というか 許容しなおかつ助長させていたのでしょうか。

その上、そういう教師に “人間関係向上のためのコミュニケーシ ョン体験”の研修をさせて効果があったと認識していたのでしょうか。おそらく そのように評価し、めでたく学年主任就任となったのでしょうね。
この教師にとって 守秘義務は 一体何だったのでしょうか。自殺した生徒の母親の相談内容を 周囲に喋ったとか。このような法規制認識や倫理観の無い教師は 最低条件を満たしていません。

日本の 教育行政では このように劣悪な“人物評価”をしているのでしょうか。このような人物評価鑑識眼を持った人々に まともな教育ができるとは とうてい思えません。日本の子供への教育システムは ここまで 惨憺たる状態だということに 始めて気付いたのです。
しかも 文部科学省は これまで 子供達の“いじめ”による自殺は7年連続で0であった、と公表していたのです。一方で は 数値目標で“いじめゼロ”となる報告をさせる仕組を作っておき 自らを欺いていたのです。

“教育・訓練” というと 私達はISO9001の規格要求事項が 気になります。
下に その部分を参考に掲げました。今回の 事件で 上に書きましたように気になる部分は“6.2.1要員は・・・力量があること。” “6.2.2 c)教育・訓練し、又は他の処置の有効性を評価すること。” です。
特に 悩ましいのは “教育の有効性の評価” です。ですが、ISO9001の審査では 厳密には この“有効性の評価”自体の評価の実態は 組織のリスク認識に依存していて、“有効性を評価”した“行為が有った”と審査員が認識できれば 指摘を受けることは ありません。つまり 評価したポーズさえ記録にあれば “指摘”を受けないのです。これが ISOマネジメント審査の限界です。
ですが、文部科学省は 今回の件で おざなりなポーズ的対策で お茶を濁すことが あってはなりません。それは、国家百年の大計を 誤るものです。



ネットを少し覗いてみると、今度は “いじめ教師”や“いじめ生徒”を日本中が バッシング、いじめている現実が 見えてきます。自分は匿名で 安全な場所から “いじめ生徒”の実名をあばき、“いじめ”を非難しているという滑稽な姿が見えてきます。
日本は 本質的にいじめ社会なのでしょうか。
一体 この愛すべき日本人の気質の何が 問題なのでしょうか。
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