The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
松下幸之助の“実践経営哲学”
今回ご紹介するのは、ある経営戦略構築セミナーで講師が “経営理念”と“経営方針や方策”の関係についての松下幸之助氏の言葉として引用した本でした。
曰く、“人間の本質がいつの時代においても変わらないものである以上、正しい経営理念も基本的に不変であると考えられる。・・・・しかし、その経営理念を現実の経営の上にあらわすその時々の方針なり方策というものは、これは決して一定不変のものではない。というよりも、その時代時代によって変わっていくのでなければならない。いいかえれば「日に新た」でなくてはならない。”
経営の神様の本ということで、直ぐに 買いに出向きました。標題が すごいので、どういう本かと思ったのですが、私が買ったのは文庫本でした。約170ページ。それも 文字が大きく1行31文字。1ページ11行。行間がスカスカになるためか、縦罫線が入っています。それで1冊500円・・・・これは少々高いっ!
でもまぁ 経営神様の本:経営の聖書だから 良いかっ!と勢いで買ってしまったのです。
企業が利益を上げることは 当然のことで むしろ 利益を上げないのはいけないことだという 経営の神様・幸之助氏の指摘、今の私には 至極当然のこととして スーッと入ってくる考え方でした。
恐らく 若い時は このようには理解しなかったのではないか、と読みながら考え込んでしまいました。
若い時は マルクス主義的風潮の中で“資本による搾取が利益の源泉”であるという発想にとらわれていましたので、このような主張には耳を貸さない傾向にあったのです。
時代というか 人生を 感じてしまいました。
幸之助氏は ここでは“適正利潤”という言葉を しきりに強調しています。何が“適正利潤”かは 詳しい説明はありませんが 多分 万人が納得するような利潤のことでしょうか。
以下に目次から拾い出した特に重要だと思うキィ・ワードを示します。括弧内は 私の注釈です。
“まず経営理念を確立すること”
“自然の理法に従うこと”
“利益は報酬であること”
“世間は正しいと考えること”
“自主経営を心がけること”
“ダム経営を実行すること”(これは有名な言葉。常に一定の水が流れるように余裕を持った経営を計る。)
“専業に徹すること”(選択と集中)
“人をつくること”(これも有名な言葉。「松下電器は人をつくっています。」と得意先に言えと幸之助氏が指導した。“事業は人なり”の実践。)
“衆知を集めること”(三人よれば文殊の知恵は当然。“衆知を集めるといっても、経営者の自主性というか主体性はしっかりともっていなくてはならない。”と 所謂“集団浅慮”になることを戒めている。)
“経営は創造であること”
“素直な心になること”
私は この神様の言葉に反して会社を経営している人を知っています。
“世間は正しいと考え”ず、“自主経営を心がけ”ず、“専業に徹すること”ができず、何が自分の専業か分からず、やたらとモノマネの二番煎じビジネスへ進出。“人をつくること”をしなかったため“衆知を集めること”ができず、その上 会議は かけあい漫才。つまり ああ言えば、こう言う とその場限りの意味の無い“融通無碍”な議論を繰り返す小田原評定。時間ばかりが無駄に過ぎ、スピード経営など何年経っても夢の又夢。“素直な心”ではなく、“物事の実相、真実の姿を正しくとらえることができない”ので 的確な経営ができていません。
その経営者の会社は “失われた10年”から改革を経て、世間が好調になるにつれ 不調に陥り、史上空前の好景気の中で 最近は とうとう毎月赤字になっているとのことです。
この本 直ぐに読める本ですが 経営の本質をコンパクトにまとめた“会社経営の聖書”だと思いました。
曰く、“人間の本質がいつの時代においても変わらないものである以上、正しい経営理念も基本的に不変であると考えられる。・・・・しかし、その経営理念を現実の経営の上にあらわすその時々の方針なり方策というものは、これは決して一定不変のものではない。というよりも、その時代時代によって変わっていくのでなければならない。いいかえれば「日に新た」でなくてはならない。”
経営の神様の本ということで、直ぐに 買いに出向きました。標題が すごいので、どういう本かと思ったのですが、私が買ったのは文庫本でした。約170ページ。それも 文字が大きく1行31文字。1ページ11行。行間がスカスカになるためか、縦罫線が入っています。それで1冊500円・・・・これは少々高いっ!
でもまぁ 経営神様の本:経営の聖書だから 良いかっ!と勢いで買ってしまったのです。
企業が利益を上げることは 当然のことで むしろ 利益を上げないのはいけないことだという 経営の神様・幸之助氏の指摘、今の私には 至極当然のこととして スーッと入ってくる考え方でした。
恐らく 若い時は このようには理解しなかったのではないか、と読みながら考え込んでしまいました。
若い時は マルクス主義的風潮の中で“資本による搾取が利益の源泉”であるという発想にとらわれていましたので、このような主張には耳を貸さない傾向にあったのです。
時代というか 人生を 感じてしまいました。
幸之助氏は ここでは“適正利潤”という言葉を しきりに強調しています。何が“適正利潤”かは 詳しい説明はありませんが 多分 万人が納得するような利潤のことでしょうか。
以下に目次から拾い出した特に重要だと思うキィ・ワードを示します。括弧内は 私の注釈です。
“まず経営理念を確立すること”
“自然の理法に従うこと”
“利益は報酬であること”
“世間は正しいと考えること”
“自主経営を心がけること”
“ダム経営を実行すること”(これは有名な言葉。常に一定の水が流れるように余裕を持った経営を計る。)
“専業に徹すること”(選択と集中)
“人をつくること”(これも有名な言葉。「松下電器は人をつくっています。」と得意先に言えと幸之助氏が指導した。“事業は人なり”の実践。)
“衆知を集めること”(三人よれば文殊の知恵は当然。“衆知を集めるといっても、経営者の自主性というか主体性はしっかりともっていなくてはならない。”と 所謂“集団浅慮”になることを戒めている。)
“経営は創造であること”
“素直な心になること”
私は この神様の言葉に反して会社を経営している人を知っています。
“世間は正しいと考え”ず、“自主経営を心がけ”ず、“専業に徹すること”ができず、何が自分の専業か分からず、やたらとモノマネの二番煎じビジネスへ進出。“人をつくること”をしなかったため“衆知を集めること”ができず、その上 会議は かけあい漫才。つまり ああ言えば、こう言う とその場限りの意味の無い“融通無碍”な議論を繰り返す小田原評定。時間ばかりが無駄に過ぎ、スピード経営など何年経っても夢の又夢。“素直な心”ではなく、“物事の実相、真実の姿を正しくとらえることができない”ので 的確な経営ができていません。
その経営者の会社は “失われた10年”から改革を経て、世間が好調になるにつれ 不調に陥り、史上空前の好景気の中で 最近は とうとう毎月赤字になっているとのことです。
この本 直ぐに読める本ですが 経営の本質をコンパクトにまとめた“会社経営の聖書”だと思いました。
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