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中野 信子・著“悪の脳科学”を読んで

コロナ禍の感染拡大はそろそろピークが見えて来た観がある。それは実効再生産指数が、先週末21日現在で2.15。実はこの値、既に1月9日で5.82を記録してその後低下して、先ほどの数値に至っている。つまり1月9日が“全国急増のピーク”だった訳だ。この実効再生産指数は都府県の各地域も同じように下記のように推移している。1月9~11日が急増のピークだったことが分かる。

地域     実効再生産指数最大時期    ピーク値     先週末21日の値
東京      10日            5.26         2.15
大阪       9日            4.82         2.28
兵庫      10日            5.48         2.78
京都      11日            3.80         2.25

つまり感染増加グラフの変曲点を既に通過しているのだ。高校の数ⅡB、数Ⅲの知識をもってすれば、誰でも分かる話だ。政府はこうした客観的数字に基づいて、科学(数学)的知見で見通しを語るべきではなかろうか。いたずらに“♪ウッ!マンボウ!”では困るのだ。
専門家も“人流”ではなく“人数”だと表現を変えた。だがこの表現自体イミフ。“人数”ではなく三密だったのではないのか。ならば“密度”、つまり人密、“平米当たり何人以下にせよ”ではないのか。そんな数値基準を示せ!
このままではイミフなので何故変えたのか、科学的な表現で説明して欲しい。それが専門家の仕事ではないのか。アホアホのままでは困るのだ。この2年間何も学ばなかったのか。それが研究者たる専門家であろうか。日本の科学レベルが知れる。
ついでに安倍・菅政権で起用された、コロナ禍担当御大臣様は経済人だった!ということに東南アジア諸国は仰天したという話を最近聞いた。今から思えば、当然の反応であろう。だが、こうした反応は私も含めて、大半の日本人はしなかった。日本人一般は世界の非常識の真っ只中にいるのだろうか。大いに不安になってくる。岸田政権になっても事態は変わっていない。
果たして、日本にはノーベル賞級の感染症の専門家は居ないのだろうか。米国の感染症対策トップのアンソニー・ファウチ博士は正にそういう人物だそうな。こういう世界のノーベル賞級の学者達が、非公式な交流を通じて最先端知見の情報交換を行って、それを各国の感染症対策に取り込んでいるという話を聞いたことがある。日本はそうした世界最先端の情報に触れる機会が皆無のようだ。或いは、あったとしても表に出てこない社会の仕組ではあるまいか。日本は何かの勢力の利権に体よく踊らされているだけなのかも知れない。

とにかく、苛立つのは政府の対策の鈍調さだ。“ワクチン接種を前倒しで実施”とか“5歳から11歳の子供への接種を決定”とか、予定ばかりが声高に喧伝されるが、“ワクチン接種を開始”という報道がなかなかない。指くわえて見てるうちに、感染はどんどん増加している。
年代別罹患者のデータを見ると20代や20歳未満の若い人の罹患者が結構多い。これはワクチン未接種とかなり相関がたかいのではないかと思われる。素人でもこの程度は分かるのだが、政府当局者は分からないのだろうか。経済担当大臣が新型コロナ対策大臣なので分からない?“それはワクチン接種推進担当大臣の仕事だ”、とでも言いたいのか。それでエエンか???!!・・・・これはもう三流国家。“年老いたメダリスト”

“2019年参院選を巡る買収事件で有罪が確定した河井案里氏が、20日夜に約20錠の睡眠薬を服用し、救急搬送されていたことがわかった”という。 自殺を図ったのであろう。どうやら既に20年3月にも同じような騒ぎを起こしていたようだ。
この選挙違反、自民首脳部が動き起こした事件であることは明白。選挙違反の金を受け取った側も、あまりにもあからさまなやり口にビックリ。しかも“その金を受け取らねば逆に疑われる”、と忖度して受け取ったに違いない。
ところがバレれば安倍首相以下皆が知らぬ存ぜぬ。しかも汚物かのような扱いで、捨てられてしまった。そして気が付けば生活基盤も失い、将来を絶望したのであろう。
そんな安倍氏、けろりとして御活動を継続して大派閥のトップ。ライフワークだった北朝鮮拉致被害者もほったらかしの用済み。こんな御仁がのうのうとおさまって居れる日本社会は腐敗フンプンではないのか。

夏の参院選に向け、労働組合の中央組織・連合が支援政党を明記せず、共産党と連携する候補者を推薦しないなどとする基本方針案をまとめた、という。
立憲民主党側はうろたえているということのようだが、結局のところこれで連合自身も政治的存在感を一層薄める効果しかあるまい。連合は大組織の労働貴族の団体でしかない。これでいつまでも55年体制が維持できるものでもあるまい。もはや機能しない不要な組織・団体は消えるべきもの。そういう意味では良い決断ではあるまいか。


さて今週は、読後感想、中野 信子・著“悪の脳科学”のご紹介と参りたい。 この本、実は昨年末、乱雑になってそのままの我が部屋に積みあがった様々な本を整理して、BOOK OFFに持ち込んで査定を受けている間、店内を廻っている内に新書コーナーで見つけた本だった。内心信頼している著者・中野信子の著書だったので、売り払った見返りにもらったサービス券150円込みで買ったのだ。これでは著者に申し訳ない限りとなるが、この御紹介が販促になれば少しは御返しにはなるのではないか。
その店内で読んだ、“はじめに”には次のように書かれていた。

“『笑ゥせぇるすまん』は日本がバブル経済の最終章を迎えていた1985年にアニメ化され(TBS系)、それを中学時代に見たというのが、私にとっての作品との出会いであった。その後、原作単行本を高校時代に読み、2019年に、六本木ヒルズで開催されていた藤子不二雄Ⓐ先生の展覧会に伺う機会があって、改めて読み返したのだ。
強い衝撃を受けた。
なぜならば、はじめて作品に接してから30年、現在の私は脳科学・心理学を学んできている。そして、その視点で作品を読み返して、改めて気づいたのだ。

先生の漫画には真理が描かれている。
ここに描かれている通り、人間の心は簡単に操ることができるのだ。”

要は“脳科学・心理学”を学べば、“人間の心は簡単に操ることができる”という。標題の“悪の脳科学”とは何と魅惑的な響きではないか。正に、“禁断の書”の印象に手が伸びたのだった。
本の中には、正に藤子不二雄Ⓐの作品そのままの引用が示されていて、読者もその画面共有ができるようになっているのも、そそられた理由である。

ちなみに、表紙にある出版社紹介文は次の通り。
“藤子不二雄Ⓐの名作漫画『笑ゥ』では、主人公の喪黒福造が日常のどこにでもいるような老若男女を言葉巧みに陥れていく。喪黒は“誘惑の悪魔”として、様々な誘惑の手口でターゲットを破滅に導く――。
人間は誰でも驚くほど簡単に騙すことができる。そして、人間の心は簡単に操ることができる。喪黒福造というキャラクターを分析しながら、喪黒の“騙しと誘惑の手口”を脳科学の視点で考察し、「人間の心のスキマ」を解き明かす!巻末には藤子不二雄Ⓐとの対談も収録。”

目次は次の通り。
はじめに 簡単に騙される、人間という悲しい生きもの
第一章 あるべくして不完全な人間の脳《『笑ゥせぇるすまん』の世界観》「ココロのスキマ…お埋めします」という名刺
第二章 ラポールの形成《喪黒福造の接近テクニック》喪黒福造のコールド・リーディング
第三章 騙されるメカニズム《ターゲットの心を操る喪黒福造》人間の我慢の限界は、なにで決まるか
終章 騙されやすい脳と、騙されにくい脳 詐欺師たちの常連客
対談 藤子不二雄A×中野信子 対談「僕は喪黒福造に陥れられるターゲット側の人間ですよ」

つまり、“藤子不二雄A×中野信子 対談”も本の終わりに付されていて、中野氏の一方的な解説ばかりではなく、藤子不二雄A・本人による作品の背景などの説明も付加されているのだ。こんな親切な本は一般にはあまりないのだ。

冒頭、著者・中野氏はドイツの文豪ゲーテの戯曲『ファウスト』を引き合いに出し、“誘惑の悪魔・メフィストテレス。彼と比べても、喪黒福造は見劣りしない。ターゲットとして狙いを定めた人々を陥れるまでの知略と悪辣さは際立っている。”世界文学を引き合いに、この作品の面白さを巧みに際立たせようとしている。

漫画や劇画に疎い筆者自身はこのような漫画は長らく知らず、あるときテレビ・ドラマとして放送され伊東四朗氏がセールスマン役だったことを覚えている。私が混乱したのは、“喪黒福造”という名前から、果たしてこれは悪役か それとも善者なのか。つまり姓は“喪黒”だが、名は“福造”ではないのかと。だが、ドラマを見ていると人を不幸に陥れることをやっているので悪魔だとようやく理解した次第だった。これでブラック・ユーモアの一種と判然したのだった。
だが、“人を不幸に陥れること”の目的は一体何なのだろう。“人を不幸になること”が楽しいのだろうか、釈然としないままだったのだ。だが、世の中には『ファウスト』のような作品、しかも世界の名作があるのだ・・・・。

その一方では、自分が不幸にならないために、騙されないために、“心のスキマ”をつくらないように、どうすればよいのか、それを知りたいことも、潜在的にはあったのだった。否、実はそれが一番だった。つまり、他人から陥れられないこと、それが私には第一だったのだ。それは、目次で示した終章に端的に語られている。

曰く、“騙される側の人間に決定的に欠けていたのは「メタ認知」能力だ。”という。“「メタ認知」というのは、簡単にいうと「自分を俯瞰で見る」ことだ。これは自分自身を客観視する脳の機能で、もし、この機能が十分に備わっていれば、不都合な情報も適切に取り入れることができる。” “メタ認知能力が高い人は、自分の感情をコントロールすることができる。また、セルフ・プロデュースの面でも力を発揮する。”という。“それは、自分を客観視して「人間とは、そもそも騙されやすい生きものだ」ということを理解しているからだ。逆に、どんなに高学歴・高知能指数でもメタ認知能力の低い人は「自分だけは騙されない」という誤った認識を持つ傾向が強く、結果的に騙されてしまう”と言っている。
そしてレジェンド・長嶋茂雄氏をセルフ・プロデュースのできる人物の代表例として取り上げている。長嶋氏が騙されない典型人物なのだと脳科学者は見ているのだと、少々意外に思ったものだ。

“メタ認知は、前頭前野のDLPFC(背外側前頭前野)という部位が担っている。DLPFCは、いわゆる「知能」の高さの指標にもなる。この部位は、記憶の形成や想起を司る海馬同様、大人になっても神経細胞が新しくうまれかわることがわかっている。”
このDLPFCを鍛えるためには、「自分自身を観察すること」つまり“「日記」をつけること”だという。“そして、自分のメモを後々見返すこと”。それによって、“自分が何に対して怒りや喜び、不安を感じやすいのか、などがわかってくる。”あるいは“「自分を客観的に見ている人と一緒に行動する」”つまり“メタ認知能力の高い人の考え方や言動をコピーすることで、その行動パターンが徐々にできるようになる”という。
“自分自身を客観的に俯瞰できれば、抱いた感情に一喜一憂して苦しむこともなくなる”と効用を説いてこの本は終わっている。

それ以外の部分では、騙しのテクニックというか脳科学・心理学の裏付けを解説してくれている、まさに“悪の脳科学”のご紹介となっているので、読んで頂きたい。中野氏の『サイコパス』、『不倫』、『空気を読む脳』もさらに参考になるのかも知れない。こういうと、まるで中野氏の著作のPRのお先棒を担いでいるかのようだ。

養老孟司氏によるように「心は脳の機能」であり、その“脳は環境やインプットされる情報により大きく変化する。”だから、人は環境の大きな変化に適応して生きていけるようになっている。“つまり、人間が生きていくための戦略変更を柔軟におこなうために、脳だけは他の臓器と違ってつねに未完成である必要がある”。人間の脳は未完成=不完全であり、“その不完全な脳が生み出す機能の中でも、心はもっとも可塑性の高い、必要なのか邪魔なのか俄かには判断に困るような機能を持っているのである。つまり、「ココロのスキマ」が存在することそのものが、「心」の要件なのだ。”

そこへ、“喪黒福造は「♥ココロのスキマ・・・お埋めします」と記された名刺を持って、やってくる”という仕掛けだ。“ターゲットに接近した喪黒福造は、いきなり地獄に突き落とすわけではない。まずは、ターゲットの心のスキマを測ったようにピタリと埋める。”そして、そこへ“絶対に守れないルールを課す。”そのルールを破ればドーンと地獄に落とすわけだ。これがこの『笑ゥせぇるすまん』シリーズのスキームとなっている。
そのスキームに人々を嵌め込むための手法が、脳科学・心理学に則っていると中野氏は感嘆している訳だ。ここに登場する脳科学・心理学の概念には次のようなものが有った。

まずは、恐怖などという情動は、意志の力や理性では統制できない。それは生命を守るためという原則だ。
次に“シロクマ実験”。これは「やってはいけない」と禁じられた行為ほど、逆に気になって手を伸ばしてしまう心理メカニズム。
米心理学者アブラハム・マズロー唱えた「欲求の五段階説」から出た、第四段階の“承認欲求”。これは“最近の心理学では児童虐待などの引き金となる「代理ミュンヒハウゼン症候群」(自分が病気だと偽るのではなく、子供を病気に仕立て上げて周囲の同情を買うという症例)の要因となっている”という。承認欲求の次の段階の第五段階は“自己実現欲求”で“世界を征服したい”などの願望実現だという。
心理学の世界では「高級車に乗っている人ほど交通違反を犯す傾向が強い」という。高級車や高価なものを所有しているという自覚がテストステロンという男性ホルモンを分泌して攻撃性が増す、ということもある。自分の主張を通したり、強気の姿勢を貫くために高級ブランドを身に着けるのは有効な事だという。
コールド・リーディング(cold reading)という術語の紹介がある。話術や観察法のひとつであり、外観を観察したり何気ない会話を交わしたりするだけで相手のことを言い当て、相手に「わたしはあなたよりもあなたのことをよく知っている」と信じさせる話術や観察法の説明もある。実は誰にでも当てはまりそうなごく一般的な質問をして、言い当てたかのように思わせて、相手を軟化させる手法だ。この場合、相手の目を見るなり、身体の一部に触れることや名前を直ぐに覚えることが効果的だという。すると“人間の脳からはオキシトシン(脳内物質)が分泌される。抹消組織では筋肉のストレスを緩和して収縮を助ける・・・別名「愛情ホルモン」とも呼ばれ・・・分泌されると相手への信頼感や安心感が生まれる”という。こういう信頼関係を示す臨床心理学用語を「ラポール(raport)」という。
「ストックホルム症候群」という現象も紹介される。これは、“誘拐事件や監禁事件などにおいて、被害者が生存戦略として犯人との間に心理的なつながりを築くこと”と言われる。“それは、他の個体との協力関係を構築することで脅威に対抗する”という本能からきているという。
“人間は誰でも「おともだちを紹介する」という言葉に本質的に弱い。・・・集団でなければ生き延びることの難しい人間という種にとっては、特に追加のコストなしに協力をいつでも要請できる相手は、極めて重要な存在なのである。”
「返報性の原理」。これは“人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱く心理をいう。この「返報性の原理」を利用し、小さな貸しで大きな見返りを得手法”である。喪黒福造は“通勤電車の混雑の中でわざと自分の足を踏ませ、相手がそれに気付いて「申し訳ありません」と謝ってきたところで、すかさずターゲットの心の内側に入り込んでしまう”のだ。
ここで「ゲイン・ロス効果」も登場する。ゲイン効果とは“初めにネガティブな部分を見せ後からポジティブな面を見せることで、プラスの印象を与えられる効果である。継続してポジティブな面を見せた場合よりも、プラスの印象を強く残すことが可能になる。”一方、ロス効果とは“ゲイン効果とは反対でよりネガティブな印象を強くしてしまう。初めにポジティブな印象を持っていても後からネガティブな要素を見てしまうと、初めから一貫してネガティブな印象を持っていた場合よりもマイナスの印象が大きくなってしまう効果がある。” 喪黒福造の異様な風体はこのゲイン効果を狙っている、という。
次に「新奇探索性」。これは、“新しいものに対する好奇心のこと。リスクを回避しようとする理性を上回って、新奇探索性が強く働いてしまうことがままある。・・・特にアルコールの入る状況というのはこの性質を強めやすい。”喪黒はアルコールの入ったターゲットを自らの根城バー「魔の巣」に巧みに誘い込んで、破滅への道を用意している。
また“人間の「我慢の総量」はあらかじめ決まっている”として、“満員電車による通勤などでそのキャパシティを使ってしまっている場合は、ほんの少しのストレスが加えられるだけで、満杯のコップに水を一滴たらしただけで溢れるように忍耐の防波堤が決壊してしまう”ものだという。ここに“ココロのスキマ”があるというのだ。但し、満員電車でのストレスは実は“戦場の兵士以上” であり、“夫の片道通勤時間が45分以上の家庭では、そうでない夫の家庭に比べて有意に離婚率が高くなる”という事実があるのが背景にある。
喪黒福造は「サザエさん症候群」を利用して、月曜日にターゲットを狙う。休日明けの月曜日に人々の気持ちは暗くなるつまり“ココロのスキマ”を狙っているのだ。
また“人間は命令さることを好むもの”だともいう。それは脳機能が人間に異様に大きなエネルギー消費をようきゅうするため、それを回避するために、自分で考えようとせず、誰かからの命令に従おうとするものだという。
ヴィジュアルにも人は弱いのだという。明らかにウソの写真でも簡単にひとは騙される。同調圧力も騙しには利用される。等々だ。

最後の“藤子不二雄A×中野信子 対談”では、世の中の人々を見る態度のヒントになった映画や小説の話題が出てくる。
藤子Ⓐ氏は、スタンリー・エリンの『9時から5時までの男』やアルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』が好きだと言っている。また、アレハンドロ・ホロフスキーの『サンタ・サングレ/聖なる血』、スチーブン・スピルバーグの『激突!』などの映画も話題となっていた。

こうした映画や小説を見たり、読んだりすることも「自分自身を観察すること」に繋がるのであろうか。私もこのブログを通じて感じたことを皆様に伝えているし、様々な映画を見るようにしている。それが、メタ認知能力を高めるのであれば、今後これらを止められなくなる。まぁ、続けられるうちは続けるべきであろうか。


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エキソエレクトロン (ストライベック)
2024-05-26 23:35:32
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学ようなの理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
 
 
 
中国大返し (ディープラーニング研究者)
2024-05-30 23:15:36
「材料物理数学再武装」かあ。プロテリアル(旧日立金属)製の高性能特殊鋼SLD-MAGICの発明者の方の大学での講義資料で2017年頃に公開されたAIの数理的理解を説明した資料ですね。それとは別に機械の摩擦界面現象の本質を解明したCCSCモデルという化学反応理論などもノーベル賞候補に挙がるぐらい有名で私にとっては偉大な教師とも言えますね。
 
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