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産廃処理現場の視察

さすがに多少涼しくなって来て喜んでいたが、また北朝鮮は弾道ミサイル1発を太平洋に向けて発射した。15日午前6時57分ごろ、平壌近郊順安地区からだった。日本政府は、北朝鮮からのミサイルが北海道上空を通過し、襟裳岬東方の太平洋上に落下したと発表。発射直後にJアラートで北日本の国民に警戒・避難を呼びかけたが、なすがままだった。以前に予想したように、日本の国土は北朝鮮の射爆場と化したことがはっきりした訳だ。
その後の北の発表では、これは火星12号だとのこと。3700㎞の射程ではグワム付近への試射が可能になった。その次は火星14号で、ハワイを狙うだろうし、その後早々に年内にも火星13号で米国本土を狙う姿勢を示すだろうとの予測が有力になり始めている。

これでも未だ米国のレッドラインは越えていないのだろうか。米国空母の配置には未だ変更の気配はない。私は、米国による限定爆撃を計画している、とは見ない。
やるならば一斉の徹底的攻撃・破壊から始まると見ている。3空母打撃群以上の海上勢力からの千発以上のトマホーク攻撃が前哨戦であろうと見ている。
その数十分以内に、在日のスティルス戦闘機等での地上攻撃、その直後、空母群からの艦載機波状攻撃。並行して在韓米軍及び韓国陸軍による砲撃を含む短距離ミサイル攻撃。在韓、在日米空軍によるさらなる地上攻撃。
要するに、北の地下施設からのミサイル引出しの猶予を与えない間断ない攻撃による徹底した破壊を実施し、韓国や日本への北のミサイル攻撃を不能にしてしまうことを狙うのではないかと思っている。この米国による攻撃では核は使用されないと、私は見ている。放射能汚染がその後に問題を引き起こすからだ。

核を使わないこともあって、中には撃ち漏らしもあるだろう。漏らしたものが核搭載ミサイルであり、それが飛来したならば相当な被害となるだろうと思われる。飛来した数の都市が消滅することになるからだ。安倍首相が世界で最も信頼する首脳・トランプ大統領は、“戦争は現地で起きる。大勢が死ぬとしても向こうで(朝鮮人や日本人が)死ぬ。”と言っているらしい。
しかし、一方では徹底した破壊攻撃を跳ね返すほどの気力が北朝鮮兵士の末端にまで行き渡っているだろうか、と妙な期待をする部分もある。韓国からの情報では、その面でかなりの北の末端兵士は疲弊しているようではある。
とにかく“あやまちは二度と繰り返しません。”との碑文もむなしく、再び否再三の放射能汚染が繰り返される危機が日本に迫っているのだ。座して死を待つ、私も含めて呑気な日本人。

いずれにしても、戦争となれば悲惨な状況が生まれるのは必定。こうなる前に、日本は外交的に何かできなかったのだろうか。拉致被害者についても、安倍氏はライフワークと称しながら、何も有効な手を打って来なかった。
報道によれば3年前、早期解決を訴える拉致被害者家族に“勿論そう思っています。だけどそれは今ではありません。いつになるか分からないが、必ずそうなる日は来ると思います。”と言ったという。何故か当時話題にならなかった事実のようだ。要するに時間が解決する、と言う意味であり、関係者が皆亡くなれば、解決したことになるということだ。それが彼のライフワーク。政治は無為無策で良いというのは、無駄飯を食っている政治家の言ではないのか。

週末のあるテレビ番組では、尖閣諸島周辺海域は政権の無策により中国の実効支配下にある、という。あたかも民主党野田氏がマヌケにも中国政権の枢要から騙されたかのような、いいぶりだったが、その後安倍政権になって4年以上経過している。その間の無策が災いしているというのが本当のところではないのか。
安倍氏は折に触れ“国民の生命財産を守る”と大見得を切り、“信なくば立たず”とノタマウが、全く風呂屋の湯船(ユーだけ)であって空手形、何の実行性も見られないのが実態だ。最近のスキャンダルでも、その発言は低姿勢になったが、実態は何も変わっていない。この対応は主権者・国民を心底バカにしている行為だ。しかし、それだけで支持率は回復した。“信無き”政治家でウソつきが、この国のトップであるのは如何に不幸なことであろうか。

とにかく安倍氏は北に対しても異様に強い言葉を吐くが、言うだけに終わっている。そういうユーだけの人なのだ。そのユーだけの人を信じてバカを見ているのが、大半の日本人なのだ。そうした権力者におもねる日本のマスコミや宣伝会社の在り方によって、日本人が愚民化していることにも苛立ちを覚えるのだ。
そして、日本は国家的民族的危機に直面しているにもかかわらず、選挙に地道を上げる変な政治家ばかりなのだ。


さて先週末は北のミサイルと南の台風に怯えながら、生活のかかる日常に戻らなければならない。すると京都の産廃処理の現場を視察する予定となっていた。この小さな非日常を報告したい。
一般社団法人・京都府産業廃棄物3R支援センター主催で、視察は午後からで、㈱京都環境保全公社の伏見環境保全センターと瑞穂環境保全センターであった。伏見はリサイクル、焼却処理の工場であり、瑞穂は最終処分場である。

先ずは伏見区横大路千両松町にある伏見環境保全センターからスタート。京都市内から国道1号線を南下して宇治川の交差する手前にあり京阪線に隣接している立地だ。この付近には多くの同業者が軒を接しているとの説明があった。
㈱京都環境保全公社の沿革概略は次の通り。
1974年7月;京都産業サービス㈱として設立。民間出資33社により、資本金1.5億円でスタート。
1981年5月;㈱京都環境保全公社に商号変更し、京都府、京都市出資で資本金4.95億円に増資。
1984年2月;瑞穂環境保全センター、最終処分場埋立事業開始。
12月;伏見環境保全センター、中間処理(焼却) 事業開始。
1999年7月;ISO14001認証取得。
2004年5月;伏見環境保全センター、固形燃料(RPF)生産事業開始。
2008年1月;伏見環境保全センター、発泡スチロール減容事業開始。
2017年4月(現在);京都府、京都市、民間出資45社。

産廃処理プロセスは概ね下記の通り。
●産廃の排出→選別・破砕→廃プラ・木屑・紙屑→RPF*(発泡スチロールは減容処理しボード化)
            ↓      *廃棄紙・木・プラスティックによる固形燃料Refuse paper and plastic Fuelの略
        焼却処理→埋立処分(石綿、塩ビなどは焼却等の中間処理もせずに埋立)
            ↓(廃熱利用)
●下水汚泥→乾燥等処理→炭化物の抽出

再生利用となるのは、廃プラ・木屑・紙屑からのRPFとして燃料へ。特に発泡スチロールは減容ボードにしてもう一度発泡スチロールの原料へ再利用。それらに使用できないものは焼却処分し、灰燼は埋立。石綿、塩ビなどは焼却もできないので埋立処分される。
最初の受入れでトラック・スケールで重量チェックするが、契約通りのおおよその選別が出来ているかもチェックすることが、再生化処理には重要であるという。

RPFはサイズφ30~35×~150㎜程度、発熱量25MJ/kg以上(製紙会社とは5000±500 kcalで契約)、塩素分0.6%以下となっている。用途は発電用ボイラー燃料。主な顧客は王子製紙米子工場。他は製鉄会社やセメント工場だという。塩ビは塩素分が顧客ボイラーを著しく損傷するので投入不可としている。発熱量も規制されており、それを順守するため廃プラ:紙屑=7:3としている。生産日量約60トン。
生産プロセス:廃プラと紙屑の比率を守って原料投入→金属(鉄、アルミ等)を除去→撹拌→成形

発泡スチロールは、概ね選別されている。市場などからの箱には汚れがあるので、洗浄・選別が必要。その後破砕、減容処理し、ボードに成形。生産日量2.4トン。用途は文具、ケース等の原料で、食品用には忌避されている。

焼却処分は、医療系廃棄物含めて日量約100トン処理可。助燃材は全く使用しない由。周辺装置は殆ど排気の無害化処理となっている。遠隔監視も完備し、異常なければほぼ中央制御室でコントロール可能になっている。
余熱は汚泥(日量18 m3)乾燥用と、工場従業員用風呂や暖房に使用。発電を検討中。
汚泥からはガーデニング専用培養土の“緑化美人スーパー”の原料を複製品として製造・販売している。下水汚泥リサイクル炭30%と緩効性の肥料効果と土壌改良効果を合わせた肥料を効果的に組み合わせた培養土であるという。

伏見環境保全センターで約1時間説明及び視察。その後瑞穂環境保全センター(京都府船井郡京丹波町猪鼻冠石2-1)へバスで約1時間かけて向かう。ここは最終処分場であり、本来谷であったところを伐採し、埋め立てている。
埋立面積:9.7ha / 埋立容量:1,650,000m3
埋立期間は計画では1984年(昭和59年)2月~2024年(平成36年)12月であったが、現状では残余33万m3しかなく、これは7~8年分でありその余裕しかないので、他に候補地を物色中とのこと。だが、どうやら隣接の谷が候補のようだった。
バスで施設内へ入ると先ずは、産廃等の積替保管施設があった。京都北部から排出された廃棄物を伏見へ持込む前に一時仮置保管して、物流合理化している。産廃は210m3、医療系廃棄物168m3仮置可能。

そこから急斜面をバスで登って、埋立現場に向かう。広大な見通しの良い北側斜面であった。ここでは遮水シートは使用しておらず、“処分場の基礎岩盤は難透水性岩盤(主に粘板岩)が分布。この強固な岩盤を活用し、浸出水貯水池の重力コンクリートダム底部に鉛直遮水工(カーテングラウト)を設け、最下流で遮水している。”とある。
埋立形状は、“廃棄物を2.3m埋立て、その上に覆土を20㎝行い、一層を2.5mとしている。” 崩落を防ぐため“勾配1:2.0で高さ5mになれば幅2.5mの小段(ステップ)を設置”しているという。
有形の廃棄物はローダーで粉砕するが、ぬかるんでいたり冬季の降雪がある場合は、自身が埋まらないように上手く運転しなければならないという。石綿は袋のまま漏洩の無いように埋設する由。
また社内の重要職に地元の人員を就けて監視されるように配慮しているとの説明があった。

埋立後の浸出水の処理が問題になるが、“浸出水解析結果から650m3/日の能力で可だが、昨今の豪雨から1.2倍の800m3/日と想定し、貯水池の越流防止としている。”との説明。
浸出水→貯水池→生物処理→凝集沈殿処理→砂ろ過・活性炭吸着処理→ナノろ過膜処理→逆浸透膜処理→濃縮水調整→蒸発濃縮処理→ホウ素回収処理→放流
土師川から由良川へと流れているようで、汚染があれば大変なことになる。
生物処理:微生物により窒素成分(主にアンモニア)を分解・除去(硝化→脱窒→再曝気)
凝集沈殿処理:生物処理水中に残存する汚濁物(SS等)を薬剤で粗大化し固液分離・沈殿除去
砂ろ過・活性炭吸着処理:凝集沈殿処理後なお残存する微細なSS、マンガン及び有機物を除去
ナノろ過膜処理:百万分の1㎜の孔隙のNF(Nano Filtration)膜を用いて最大7気圧の水圧でろ過し、微粒子、重金属、カルシウム等を除去
逆浸透膜処理:千万分の1㎜の孔隙のRO(Reverse Osmosis)膜を用いて最大40気圧の水圧でろ過し、微粒子は当然、イオン等の汚濁成分を除去
ホウ素回収処理:イオン交換膜充填塔でホウ素を吸着回収

水処理については、知識はないが一通りの処理プロセスのようだ。また、浸出水による汚染の監視は場内6ヵ所、近隣村落に2ヵ所の監視井戸を設けてチェックしているとのことだった。

環境マネジメント・システムにかかわる仕事をしていれば、産廃の処理場を見ておく必要があるが、残念ながらこれまでその機会がなかった。今回視察できたのは恐らく、日本ではトップ水準の産廃処理施設であろうと思われるが、そうした施設を視察できたことは良かった。気付けば、予定より30分弱の遅延で日程は終了したが、個人的には遠方の審査の翌日で少々グロッギー気味であった。

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