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産業環境管理協会CEARの審査員向けセミナーの聴講

06.2.8.
前回、先週、大阪大学中之島センターで開催された 地球温暖化対応の特別講演会を聴講した結果を報告いたしました。この講演会は 夕方6時からだったのですが、実は 当日の昼一番には 産業環境管理協会の審査員向けセミナー“最新環境情報講演会”も 開催されており それにも出席して参りました。いわば、セミナー漬けで、イヤハヤ脳味噌パァーンの1日であった訳です。

この審査員向けCEARセミナー 夏の品質の審査員向けセミナーのコメントにも書いたことで表現に問題あるかもしれませんが “オッサンやオジイチャンの佃煮Like Sardines状態” でメモを取るテーブルも無く 3時間は辛いものがあります。かく言う私も 中高年オッサンの仲間ですが、何とか この“環境(Like Sardines状態)”の改善を要望したいと 思うのであります。

この“オッサンやオジイチャン達”の一部に、ホンマニ環境マネジメントの審査員なのか、と思う場面がありました。それは 休憩時間、会場の前で タバコを プカプカ。あたり一面 タバコの煙と臭い フンプン。この人達 真剣に 環境のこと 考えているのだろうか。こういう人達に 審査される者の身に なったらどう思うだろうか・・・。
大体、法令遵守は 環境マネジメントシステムの要諦、この会場が 大阪だったから良かったのですが、東京都区部であれば 喫煙者全員逮捕ではないのか・・・・・・。

さて、講演の内容ですが
①“JIS Q 14001:2004改訂の要点” ;ISO/TC207対応国内委員会委員 寺田 博氏
②“JIS Q 17024対応の新スキームの審査員資格基準について”;CEAR主幹 岩谷 高道氏

①は 環境マネジメントに それほど深く馴染んでいなかった私には 非常に意義深いものでありました。
ご指摘の 最も 重要なポイントは二つあったと思いました。
一つは、適用範囲の設定で、“物理的領域(サイト)”と“活動の内容(業務範囲,製品やサービスの内容)”、“要員”の内、“要員”に関するものです。つまり 組織の環境マネジメントは 従業員のみを対象とするものではなく、“組織で/のために働く人”全てを対象としなければならない[4.2 f) ]、と言うことです。例えば、その組織で働く 派遣社員は 当然含まれるということです。その組織で働く 一時的 工事業者も管理の濃淡は あるとは言え対象となるということ なのです。
もう一つは、“(組織のマネジメントが)影響を及ぼすことができる側面”についての 考え方でした。もう少し正確に一般受けする表現をすると、“マネジメントの主体が影響を及ぼさなければならない範囲” となるのでしょうか。
96年版では 組織の環境マネジメントは その作り出す製品や サービス(下流)に影響を及ぼすだけで 良かったものが、改訂後は “組織が供給を受ける 製品やサービス(上流)にも影響を及ぼす”必要があるようになった、ということでした。[4.3.1 a)]つまり、例えば有害な 物質を含んだ原材料を使わないように 供給者に 保証させる グリーン購入などと言った行為をさします。
そして 講師は“もし、こういった側面が無いと主張するようであれば、それは「自主的な管理ができない」と言っているのと同じこと”であると 語気を強めておられました。続けて“できるだけ広く(管理対象を)拾い上げて欲しい”とおっしゃって おられました。

②は ISOマネジメントの質を問題にすると 審査員の質に行き当たる。そこで、審査員の質を高めるのに どうすればよいのか と言った目的で、いわゆる “力量”を高めることを指向した方策の検討と制度化の報告であると受け止めました。
つまり03年に発行したISO/IEC17024に基づいてJIS Q 17024を制定し 05年JABはこれを認定基準として運用開始、さらに 07年以降、審査員試験は CEARが実施することとなったというスキーム変更があるとのこと。
その中で “力量”は “知識”,“技能”,“個人的特質”によるのですが、主に“知識”重点で“力量”の維持向上を狙うもののようです。
果たして審査員の質は そのようなことで高められるのだろうか。最近の 様々な審査・検査に関わる事件は そういった対策で防げるのだろうか。環境審査員の集まりで タバコを平気で吹かすような心構えを “知識”を試すことで糺せるのであろうか。むしろ“個人的特質”の比重が大きいにもかかわらず、このような対策で良いのか、大いに疑問を抱いた次第であります。


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